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2017.11.17

昭和37年(1962年)3〜4月の主な出来事

「新聞集成昭和編年史」37年版兇瞭睛討鬚款匆霖廚靴泙后
期間は昭和37年(1962年)3〜4月です。

○米ソ核実験競争
米ソ核実験競争が盛んな中、1961年9月1日のソ連の大気圏内核実験再開に対抗し、3月2日ケネディ米大統領は大気圏内核実験再開を表明します。日本は政府をはじめ政党・各団体・科学者・学生・主婦に至るまで抗議・反対を表示し、反対運動が盛んに起きましたが、その抗議もむなしく4月25日に米がクリスマス島周辺で核実験を始めます。
○ILO87号条約
3月8日、ILO理事会が、結社の自由委員会第60次報告を採択。日本政府の87号条約未批准に失望の意を表明します。87号条約は、結社の自由及び団結権の保護に関する条約という名称で、労働者及び使用者が団体を結成し加入する権利を持つことと行政機関がこれらの権利の制限等を行なってはならないことを決めた条約ですが、日本政府は1960年から62年まで毎年、本条約の批准案件となる各法案を国会に提出したが、どれも廃案になりました。(Wikipedia参照)
○米国の沖縄新政策
3月19日にケネディ米大統領が沖縄に対し新政策を発表。沖縄を日本の一部と正式に認め、沖縄の行政改革に関する行政命令を発表し、行政主席の立法院での指名・文官民政官の設置・経済援助増額などを約束します。しかしながら、米の援助拡大に伴い米民政府の直接統治色が強まっていき、沖縄基地の維持・施政権返還拒否という基本的姿勢は変わりません。
○憲法改正問題
昭和31年(1956年)に内閣が設置した憲法調査会は各地で公聴会を開きますが、全学連などが改正反対の抗議デモを行います。
○石炭政策
1960年代、エネルギー源が石炭から石油に替わりつつある時期、石炭産業の衰退に従い企業側は閉山・人員削減などをすすめますが、労働者側は三井三池争議(1959-1960年)などをはじめとして立て続けに争議をおこない雇用安定を求めました。政府は炭鉱労働者の雇用安定・石炭鉱業の近代化・炭鉱地域の振興など石炭を含めた総合的なエネルギー政策の確立の必要から、石炭調査団を各地の炭坑に派遣して実情を調査し始めます。又、次世代エネルギーとなる石油産業の他にもすでに原子力発電事業・政策を進めています。
○アルジェリア独立
海外では、3月18日に仏とアルジェリア臨時政府間で停戦協定(エビアン協定)を調印し、アルジェリアの独立が承認されます。2015年1月7日に起きたパリの新聞社「シャルリ・エブド」襲撃事件など、仏と植民地の間の問題は現在に至るまで尾を引いています。

昭和37年3月〜4月の主な出来事を年表にまとめました。
「新聞集成昭和編年史」37年版兇砲蓮△修譴召譴僚侏荵の載っている記事や関連記事を収録しています。

☆昭和37年(1962年)3月〜4月の主な出来事☆
○世界
3.2・ケネディ米大統領、全米向けテレビラジオ放送で大気圏内核実験再開決定を表明
3.8・ILO理事会、結社の自由委員会第60次報告を採択。日本政府の87号条約未批准に失望の意を表明
3.14・ジュネーブで18ヵ国軍縮委開く。仏は参加拒否
3.16・韓国軍事政権、政治活動浄化法を公布。政党・社会団体人の活動を6年間禁止
3.18・仏・アルジェリア臨時政府に停戦協定(エビアン協定)調印。7年4カ月に及ぶアルジェリア民族解放戦争終わる
3.19・ケネディ米大統領、沖縄を日本の一部と正式に認める声明と、沖縄の行政改革に関する行政命令を発表。行政主席は立法院で指名、文官民政官の設置、経済援助増額などを約束
3.22・尹韓国大統領、政治活動浄化法に反対して辞任
3.24・朴正熙韓国国家再建最高会議長、大統領代行に就任
4.25・米、太平洋上クリスマス島周辺で3年半ぶりに大気圏内核実験を再開
4.29・ニューヨーク株式、1929年以来の大暴落
4.30・ライシャワー米大使、日本政府の数次にわたる核実験抗議覚書に対する回答を手交。損害あれば補償、公海の使用は合法的と述べる

○政治
3.2・池田首相、ケネディ米大統領に親書を送り核実験停止を要請
3.9・衆院本会議、北方領土回復、沖縄・小笠原諸島の施政権回復決議案を可決
3.10・池田首相、フルシチョフ・ソ連首相に核実験停止協定の締結を要請する書簡を送る
3.12・中断中の日韓会談、東京で再開。小坂外相、崔韓国外務部長官と請求権などで3.17まで5回にわたり会談
3.14・参院本会議、北方領土回復、沖縄・小笠原諸島の施政権回復決議案を採択
3.17・憲法調査会近畿地区公聴会(大阪)。京都府学連中心に学生約100人、大阪憲法公聴会の阻止を図り会場前に座り込みと周辺デモで警官隊と衝突
4.1・琉球政府10周年式典開く
4.6・閣議、炭労の政策転換要求に調査団の派遣、労使休戦の石炭対策を決定
4.7・憲法調査会九州地区公聴会(福岡)。全学連約70人、福岡憲法公聴会の阻止を図り会場内座り込みで警官隊と衝突、10人逮捕
4.13・政府、ILO87号条約批准承認案と公労法など4国内関係法改正案を衆議院に上程(審議未了)
4.13・藤山経済企画庁長官、経済同友会総会で高度成長・低金利の池田内閣の経済政策を批判、閣内の不統一露呈。7.1辞表提出、7.6辞任
4.17・政府、物価安定総合対策に基づく具体策を決定
4.26・自民党憲法調査会、「憲法改正は当然」と主張し、党としての態度を決める
4.28・憲法調査会東北地区公聴会(仙台)。社会党宮城県連・社青同宮城支部など主催で仙台憲法公聴会反対集会

○経済
3.20・国鉄、北陸本線の北陸トンネル完成。1万3869m、日本最長
3.22・八幡製鉄戸畑製造所、第3高炉火入れ式。日産2000t、88億円余を投じた世界最大の溶鉱炉
3.23・総理府、36年の家計調査結果を発表。実収入、10%伸びる
3.28・原子力委員会、37年度原子力開発利用基本計画を決定。国産1号炉の完成、原子力施設の安全性確保等
3.29・阪神高速道路公団法公布、5.1同公団発足。阪神地域で有料自動車専用道路の建設管理に当たる
4.3・電通、36年の日本の総広告費を発表。前年比21.3%と大幅に伸び総額2110億円。媒体別では新聞、テレビ、ラジオの順
4.20・経済企画庁、消費者動向予測調査を発表。テレビの普及率は都市で79.4%、農村で48.9%
4.24・日銀・大蔵省、36年度の国際収支を発表。総合赤字が3億7400万ドルで、政府見通しより1億1300万ドル悪化
4.28・通産省、綿紡の指示操短率36.3%に引上げ告示(5.1〜6.30)。戦後最高の率。6.30さらに9.30まで延長

○社会
3.5・核禁会議、米英首脳あて核実験再開宣言に反対のアピールを送付。矢部貞治ら258人署名
3.6・日本原水協全国理事会、いかなる国の核実験にも反対との「原水爆禁止運動の基本原則」を採択。共産党系保留
3.6・地婦連、米の大気圏内核実験再開に関する抗議文を大使館に提出
3.26・労働省、36年の労働情勢報告を発表。賃金、前年より11%増加
3.26・福岡管区気象台、前日夜から降った雨で毎分1cc当り4000カウントの放射能を検出
4.3・沖縄のマグロ漁船「第1球陽丸」、インドネシア近海で国籍標識がないため同国空軍機から銃撃、1人死亡。沖縄船籍の漁船に「日の丸」掲揚の要求が高まる
4.5・政策転換闘争で無期限スト突入の炭労、政府の石炭政策案提示でスト中止。炭労大手13労組、無期限スト突入するが、同日スト中止
4.12・日本母親大会代表、米英政府に核実験中止を申入れ
4.13・原水協、米英の核実験を阻止する中央集会開催。「ソ連にも抗議せよ」という全学連主流派の妨害で中止、代表者会議に切りかえ
4.16・東京都水道局、都内の水不足対策として夜間の第2次給水制限を実施。5.1臨時都渇水対策本部発足。5.7昼間の給水制限実施。9.13解除
4.21・新日本窒素水俣労組、4.17会社提案の安定賃金制反対で製造部門がスト(安賃闘争)。スト突入以来224日の長期争議。38.1.22妥結
4.23・全日本海員組合、週48時間労働を要求し停船スト突入(〜5.3)。主要49港で沖待ちを含め延べ633隻を止める史上最大のスト。5.10妥結、1日8時間1週48時間獲得(従来56時間)
4.26・東京築地の中央卸売市場で、米の核実験開始への対策として、マグロ類の放射能予備調査が実施される
4.26・社会党・日共・原水協など、米核実験再開に抗議して米大使館へデモ
4.26・原水禁母の会など、米の核実験再開に抗議して数寄屋橋で座込み
4.28・沖縄復帰協主催の祖国復帰県民総決起大会開催(那覇)。参加者5万人
4.28・核禁会議で米核実験に抗議の市民デモ実施、長崎でも市民約500人が米核実験抗議デモ
4.30・宮城県北部地震。M6.5、死亡3人、橋・道路・鉄道などに被害大

○文化
3.11・全国に11羽生存するトキの保護のため、新潟県佐渡島の山林300haが国有地化される
4.1・学習指導要領改定(33.10.1公示)により中学校の教育内容全面的に改定。技術・家庭科新設、男女別に区分け
4.1・中央公論社が廃刊にした「思想の科学」、久野収ら設立の思想の科学社から復刊。第1号は中央公論社で廃棄された「天皇制特集号」を復元
4.8・日活『キューポラのある街』封切。監督浦山桐郎、主演吉永小百合。吉永小百合は37年度ブルーリボン主演女優賞を受賞、「サユリスト」という言葉が生まれる
4.9・米アカデミー賞で『ウエスト・サイド物語』が作品賞など10部門で入賞
4.17・第6次南極観測隊員17人を乗せて「宗谷」が東京に帰港。昭和31年から始まった7年間の日本の南極観測事業が終る
4.18・大映『座頭市物語』封切。勝新太郎の代表作。シリーズ化され26本がつくられた
4.21・フジテレビ、米国の人気漫画を脚色したテレビ番組「ブロンディ」放映開始。米中産階級の生活を描いたコメディー
4.24・高校全員入学問題全国協議会結成大会(会長務台理作)。総評・日教組・母親大会など17団体参加。高校増設・すし詰め教育解消などの署名運動を展開。戦後ベビーブームの子供達が高校入学を迎えたため
4.25・世界平和アピール7人委と日本学術会議、核実験即時中止を呼びかけ
4.26・素粒子論グループ、「核実験禁止への唯一の道は全面完全軍縮である」と声明
4.27・全学連主流派、日英米国際学生統一行動で約800人が米大使館にデモと座込み、7人検挙。広島大学でも抗議集会など、全国各地で集会・デモを行う

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