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2018.07.26

昭和40年(1965年)1〜2月の主な出来事

昭和40年(1965年)1〜2月の主な出来事

7月に刊行致しました「新聞集成 昭和編年史」40年版Iは昭和40年(1965年)1〜2月の記事を収録していますが、その期間に日本及び世界に起きた主な出来事です。

1月10〜17日に佐藤首相がアメリカを訪問しジョンソン米大統領と会談。大統領との共同声明では日米パートナーシップを確認、中国問題で相違点を併記し、アメリカ側は沖縄問題改善に同意します。
日本のILO87号条約の早期批准を希望してILO対日実情調査団が1月に来日し、日本国内の調査を実施し問題解決のための見解を政府・労働側双方に提案します。ILO87号条約については、4月15日に自民党が衆院ILO特別委員会で強行採決し5月17日に条約承認、昭和41年(1966年)6月14日発効されます。
日韓会談については、1月18日には第7次日韓全面会談の本会議が再開され、2月20日に日韓基本条約仮調印が行なわれます。そして4月3日には日韓漁業・請求権・在日韓国人の法的地位の3懸案合意事項に仮調印し6月22日に日韓基本条約・関係4協定の調印が行なわれ12月18日に発効します。
「北爆開始」が今回の巻の副題。
2月7日、アメリカがベトナムで北爆を開始、中ソをはじめ世界から米国内からも反対の声が上がり日本でも戦争報道と共に反戦運動が盛んになっていきます。


詳しくは「新聞集成 昭和編年史」40年版I巻末の年表を御覧下さい。
昭和の戦後史、現代史を調べる参考になれば幸いです。
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昭和40年(1965年)1〜2月の主な出来事

○世界
1.3・中国、劉少奇を国家主席に再任
1.4・ジョンソン米大統領、年頭教書で「偉大な社会」建設を提唱。ニューフロンティア法案の立法化へ
1.7・スカルノ・インドネシア大統領、国連脱退を宣言
1.8・韓国政府、南ベトナムの要請を受け派兵を閣議決定と発表。工兵隊など2000人
1.15・ソ連、セミパラチンスク実験場で地下核実験
1.20・ジョンソン米大統領が就任式。米副大統領に、ハンフリー元上院議員が就任
1.21・インドネシア、国連を正式脱退。国連からの脱退をウ・タント事務総長に文書で通告。加盟国初
1.22・南ベトナムのサイゴンで独立以来初めての大規模な反米デモ(〜23日)。僧尼ら約450人が米大使館前に押しかけ約200人逮捕
1.24・ウィンストン・チャーチル没(90歳)英元首相
1.25・南ベトナム各地の反米・反政府デモが拡大し、ユエで戒厳令実施。サイゴンの戒厳令を1ヵ月延長
1.26・韓国国会、南ベトナム派兵案を承認
1.27・南ベトナムのサイゴンで軍部がクーデター。グエン・カーン3軍総司令官、無血クーデターで全権を握る
2.1・米アラバマ州セルマでキング牧師ら300人が投票手続き差別反対でダラス郡庁に向けデモ中逮捕される
2.6・コスイギン・ソ連首相、ホー・チミン北ベトナム大統領と会談
2.7・南ベトナム民族解放戦線、プレーク米軍基地を襲撃。米機、報復のため北ベトナム(ソ連首相訪問中)のドンホイを襲撃。北爆開始
2.16・ファン・フイクアトを首相とする南ベトナムの新内閣が発足
2.17・ジョンソン米大統領、ベトナム問題について「米国は戦火の拡大を求めないが自由はあくまでも防衛する。侵略へ報復は正当と」と演説
2.21・米の黒人解放運動(ブラック・モスリム)の指導者マルコムXがニューヨーク市内ハーレムの路上で演説中暗殺される
2.25・韓国南ベトナム派遣軍第1陣600人、サイゴン着
2.27・米国務省、北ベトナムの侵略を強調したベトナム白書「北からの侵略」発表。現在南ベトナムには推定3万2000人以上のベトコン正規軍がおり、最近の戦闘では中国など共産圏諸国製の武器が使用されている、と指摘

○外交・政治・国防・沖縄
1.1・元旦と2日、沖縄県宜野湾市で米兵による日の丸損傷事件が起きる
1.5・沖縄県祖国復帰協議会代表4人、米民政府を訪れ宜野湾市で起きた米兵の日の丸損傷事件に抗議。8日には琉球立法院本会議で抗議決議
1.10・佐藤首相、訪米に出発(〜17日)。椎名外相、三木武夫自民党幹事長随行
1.10・ILO対日実情調査団(団長ドライヤー委員長)来日(〜26日)。空港で日本のILO87号条約批准を確信との声明を発表
1.12・訪米中の佐藤首相、沖縄問題等でジョンソン大統領と会談(〜13日)
1.13・佐藤・ジョンソン共同声明発表。日米パートナーシップを確認、中国問題で相違点を併記し、米側、沖縄問題改善に同意
1.15・沖縄の米民政府、ワトソン高等弁務官が米軍関係者による「日の丸」損傷防止を求める通達を各軍司令官に出したと発表
1.17・佐藤首相、訪米から帰国
1.18・第7次日韓全面会談の本会議を再開。日本側高杉晋一、韓国側金東祚首席代表
1.23・ILO対日実情調査団(ドライヤー団長)、ILO問題解決のための見解を政府・労働側双方に示す。ILO87号条約の早期批准を希望し、労使間の不信感を除去するための労使の定期的話合いを提案
1.25・佐藤首相、通常国会で施政方針演説。日韓、ILO問題などを強調
1.26・ILO対日実情調査団離日。調停工作実らず
2.2・米原潜「シードラゴン号」、ベトナム戦争の激化に伴って2度目の佐世保入港(〜5日)
2.3・佐藤首相、全国知事会議で建国記念日は2.11が適当、祝日法改正案政府提案で国会に提出するとの所信を発表
2.6・佐藤首相、来日した丁一権韓国首相と会談、日韓正常化早期妥結で意見一致
2.7・米軍のベトナム戦争「北爆」のため、嘉手納の空軍基地の活動が開始
2.8・沖縄駐留の米国海兵隊のホーク(地対空ミサイル)大隊が南ベトナムのダナン基地に移動
2.8・佐藤首相、対中国プラント輸出は輸銀資金不使用を約した「吉田書簡」に拘束されると衆院予算委で答弁
2.10・岡田春夫社会党議員、衆院予算委で防衛庁統幕会議の極秘文書「38年度統合防衛図上研究実施計画(三矢研究)」について政府を追及。防衛庁統幕会議が昭和38年に北朝鮮・中国の侵略を想定して行ない国家総動員体制計画などを含む
2.13・民社党第7回定期大会(〜15日)。西尾委員長6選
2.16・椎名外相、衆院本会議で「北爆はやむをえざる措置」と答弁
2.17・椎名外相、日韓交渉促進のため韓国を訪問。金浦空港で、両国間の過去の不幸な関係を深く反省し、日韓関係正常化を願う声明を発表
2.18・椎名外相と李東元韓国外相会談(〜19日ソウル)
2.20・日韓基本条約案に関する折衝が妥結しソウルで仮調印。両国外相、全面妥結へ努力との共同声明を発表
2.24・椎名外相、衆院外務委で「38度線以南の韓国管轄権を承認する」と答弁
2.25・椎名外相、衆院予算委で「李承晩ラインは国際法上不当で日本側は認めていない。漁業交渉も李ラインの撤廃を前提に進めており韓国も了承している」と発言し問題化

○経済・産業・労働
1.9・日銀、公定歩合1厘引下げを実施。日歩1銭7厘とする
1.12・日本証券保有組合設立。理事長に山田義見元会計検査院院長。証券業界の余剰株式肩代り機関
1.12・鉄鋼連盟、39年の鉄鋼生産実績を発表。粗鋼生産量は3978万tで西独を抜き米ソに次ぎ世界第3位となる
1.13・大蔵省、39年の通関実績を発表。輸出は初めて60億ドル台に乗せ、輸入も最高を記録
1.19・自動車工業会、39年の自動車生産台数170万2330台、前年比32.6%増と発表
1.21・通産省、ニチボー・ビニロンプラントの対中国延払い輸出を承認。輸銀融資によらない条件
1.22・閣議、中期経済計画を決定。物価安定総合対策も了承
1.29・総理府統計局、39年の全都市消費者物価指数を発表。家賃を筆頭に前年比平均3.8%の上昇
1.31・廖承志中日友好協会会長、ニチボー・ビニロンプラントの対中国輸出問題(1.21)について、輸銀資金活用認めぬならLT貿易を拒否と発言
2.12・総理府統計局、39年の労働力調査報告を発表。完全失業者は37万人で戦後最低
2.13・労働省、39年の賃金・労働時間・雇用についての調査結果を発表。平均月間給与は3万5812円で前年比10.5%増
2.14・電電公社、東京23区−全国45道府県庁所在地間のダイヤル即時通話網を完成
2.26・電通(日比野恒次社長)、39年の日本の総広告費集計結果を発表。総計3491億円で前年比17.1%増

○社会
1.4・警察庁、39年1年間の交通事故による全国の死亡者は1万3301人で戦後最高と発表
1.9・神田厚相、中央社会保険医療協議会の調整不調により、職権告示で医療費9.5%値上げ(1.1付)を決定
1.11・東京伊豆大島元町で大火、町の4分の1焼失し中心街が壊滅、567戸被災。寿司屋兼旅館2階のタバコの火から。離島対策問題表面化
1.12・東京でスモッグ警報、注意報が実施される
1.14・この日から被保険者の医療機関への支払いが9.5%引上げられる。初診料が大幅値上げ
1.20・各地で平常の数十倍という高数値の放射能が観測、検出される。米原子力委員会の報告によれば原因はソ連の地下核実験
1.22・科学技術庁放射能対策本部、15日のソ連核実験による放射能について特別の対策は不要と発表
1.25・広島高裁で八海事件再差戻し審結審公判始まる(〜30日)。8月30日に全員有罪判決。43年(1968年)10月25日、最高裁で全員無罪の確定判決
1.30・小山誠太郎新潟大教授、ソ連地下核実験の影響とみられる放射能雨の測定で異常な分析結果が出たので内閣放射能対策本部に報告し、人体に及ぼす影響が大きいと警告
2.1・日本社会党・総評系の原水爆禁止国民会議(原水禁)結成。いかなる国の核実験にも反対し、原水協から分裂
2.2・米原潜「シードラゴン号」、82日ぶりに佐世保に入港。寄港反対派は「デモ船」7隻で海上から抗議
2.5・東京都でスモッグが発生し、初のスモッグ注意報が発令される
2.17・警視庁、神奈川・静岡・千葉・山梨各県警と協力、トバク開帳容疑で錦政・住吉会関係を中心に計30ヵ所を一斉家宅捜索し8人逮捕。39年2月、警視庁に組織暴力犯罪取締本部発足以来最大の手入れ
2.20・千葉・静岡の両県で2月1日から20日までにアンプル入りかぜ薬の急性中毒死が5件発生。大正・エスエス両製薬会社が販売を中止
2.22・北海道夕張市の北炭夕張鉱でガス爆発、約70人が坑内に閉じこめられ、61人死亡。メタンガス引火で爆発、落盤
2.23・メーデー事件論告求刑公判、東京地裁で開始。騒乱罪適用を争う

○教育・文化・スポーツ
1.1・開高健『南ベトナム報告』連載開始(週刊朝日〜3.5)
1.4・毎日新聞、『泥と炎のインドシナ』連載開始(38回)
1.11・中央教育審議会(文相の諮問機関、森戸辰男会長)、「期待される人間像」中間草案発表。「家庭を愛の場とせよ、開かれた家庭であれ、家庭をいこいの場とせよ、家庭を教育の場とせよ」など、あるべき家庭像・家庭人像を提起
1.14・日教組と日高教、福岡市で合同教育研究集会開催(〜1.17)。中教審の中間草案を批判
1.- ・慶應義塾大学で学費値上げ反対闘争、授業放棄などに入る。全学連などにも加わらず、60年安保では賛成署名運動を行った学生もいた同大学で初めて行われた学園紛争(〜2月) 
2.4・『日本の歴史』刊行開始(全26巻別巻5)中央公論社。本全集は各巻平均50万部を超えるベストセラーとなり、歴史書ブームおこる
2.7・第14回別府毎日マラソンで、寺沢徹が日本最高で3連勝
2.24・朝日特派員の作家開高健、ベトナムから帰国。南ベトナムで一時消息不明になっていた。開高は2月14日、ベンカット付近で取材中に南ベトナム民族解放戦線の急襲を受けて包囲されたが5時間後に脱出し15日にサイゴンにたどりついていた


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