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2020.04.10

昭和41年(1966年)5〜6月の主な出来事


2020年2月に刊行致しました「新聞集成 昭和編年史」41年版IIIは昭和41年(1966年)5〜6月の記事を収録していますが、その期間に起きた主な出来事です。

詳しくは「新聞集成 昭和編年史」41年版III巻末の年表を御覧下さい。
昭和の戦後史、現代史を調べる参考になれば幸いです。
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昭和41年(1966年)5〜6月の主な出来事----世界

5.8・中国の「光明日報」「解放軍報」、「北京日報」掲載の文芸批判の論文を「ニセの批判」と攻撃。全国的な整風へ発展
5.9・中国、西部地区上空で第3回核実験に成功。初の水爆実験と推測される
5.12・米空軍機、ベトナム介入以来最大の135波の北爆
5.16・中国共産党中央委員会政治局、彭真ら公布の「二月要綱」取消しと中央文化革命小組設置を決定し、各機関に通達。文化大革命始まる
5.23・南ベトナム内紛で、ダナンの反政府軍降服
5.26・核実験探知国際会議(ストックホルム)、世界的な探知網設置を呼びかける
5.28・国連、65年度統計年鑑を発表。世界人口は32億人を突破
5.29・南ベトナムのサイゴンで最大規模のデモ。仏教徒、米政策に抗議。僧侶の焼身自殺が続出

6.1・インドネシアとマレーシア、バンコクで国交回復の合意書交換
6.2・米、初の無人探測器「サイベイヤー1号」月面軟着陸成功
6.3・フィリピン、マレーシアと国交再開
6.14・アジア・太平洋地域閣僚会議(ASPAC)、ソウルで開催
6.19・南ベトナム政府軍、サイゴンの統一仏教教会本部を占拠
6.20・ドゴール仏大統領、ソ連を訪問
6.29・米機、ハノイ・ハイフォン地区の石油貯蔵所を爆撃
6.30・仏ソ共同宣言発表。ヨーロッパからの米国勢力排除・両国の協力増進・外国軍隊のベトナム撤退などで合意

昭和41年(1966年) 5〜6月の主な出来事----政治・外交・軍事・沖縄

5.2・社会党、安全保障政策の長期構想(石橋構想)を公表。自衛隊の非武装化、中ソとの不可侵条約締結推進など
5.9・沖縄問題に関する第9回日米協議委員会、外務省で開催。沖縄自治権拡大で合意。懸案の沖縄籍船舶の日の丸掲揚は持越し
5.13・川島自民党副総裁、新東京国際空港問題について中村運輸相に羽田空港拡張と木更津への補助空港建設を提案
5.14・運輸省、新東京国際空港建設問題について川島自民党副総裁提案の木更津沖埋立て構想について検討開始
5.19・沖縄米軍嘉手納空軍基地の大型ジェット空中給油機が基地近くの民間居住地域に墜落、住民1人と乗員10人死亡
5.20・琉球立法院本会議、米軍の大型空中給油機の墜落事故に抗議する決議を採択。「県民は、学校、自宅、道路等どこにいても危険にさらされ、ベトナム戦争に対する米軍の積極的な行動開始とともに、常に不安を感じている」と訴えた
5.23・法務省、「青少年法」制定構想発表
5.25・椎名外相、衆院外務委で「軍事行動中の米艦の立寄りは戦争介入にはならぬ」と答弁
5.27・社会・民社・公明・共産の4党、小選挙区制反対で院内共闘と共同声明
5.28・椎名外相、来日中のインドネシア副首相と会談。緊急援助として3000万ドル相当の円借款供与につき共同声明
5.28・日本から韓国へ文化財約1300点をソウルで引渡す。日韓条約付属の文化財および文化協力に関する協定に基づいて日本国内にあった韓国の文化財を返還
5.30・米原子力潜水艦「スヌーク」、横須賀に初寄港(〜6.3)。社会党・共産党など革新系団体が抗議デモ
5.31・椎名外相、参院外務委で「ベトナム作戦の米軍への施設供与は義務」と答弁
5.31・松岡主席、琉球立法院に地方教育区公務員法案と教育公務員特例法案の、いわゆる教公2法案を送付。沖縄教職員会(屋良朝苗会長)、教職員の政治活動の自由を奪うとして強く反発

6.14・ILO87号条約発効。国内法タナ上げ部分施行
6.3・沖縄教公二法阻止教職員総決起大会、那覇市で開催。教職員の権利制限は不当と訴える
6.14・閣議、インドネシアに対する3000万ドルの緊急円借款供与を正式決定
6.16・ワトソン高等弁務官の命令で「友利・サンマ」両裁判が琉球上訴裁から米国民政府裁判所に移送される
6.17・ワトソン高等弁務官、記者会見で「裁判の移送は、適当な措置である」と言明して県民の反対運動を牽制
6.22・政府、友納千葉県知事の進言に従い、新空港を三里塚御料牧場に設置するよう計画を大幅変更
6.25・祝日法改正案、参議院で可決成立
6.25・国民祝日法改正公布。9月15日を敬老の日、10月10日を体育の日とする。建国記念日は6ヵ月以内に政令で定める
6.25・成田市、新東京国際空港の予定地になった三里塚で住民説明会開催。市長の報告に対して住民がもめ、三里塚闘争へ発展
6.26・自民党安全保障調査会、安保条約約10年延長など「中間報告」発表
6.27・首都圏近郊緑地保全法成立、30日公布。東京では多摩丘陵北部、滝山及び挟山区域が指定される
6.29・琉球立法院本会議、日米両政府への裁判移送撤回要請決議を全会一致で採択
6.30・国民年金法改正案成立

昭和41年(1966年) 5〜6月の主な出来事----経済・産業・労働

5.1・第37回メーデー。全国1265ヵ所、650万人、中央会場に60万人参加
5.3・私鉄の中小組合、24時間スト(一部48時間)に87組合が突入
5.9・第28回国際住宅・都市計画・地域計画連合(IFHP)世界会議、東京でアジア初の開催(〜5.14)。45ヵ国参加
5.10・物価問題懇談会(中山伊知郎会長)、米価値上げ抑制を政府に勧告。国際価格を反映した米価決定や米の管理制度再検討など7項目
5.11・パリの博覧会国際事務局理事会、日本万国博開催に関する「一般規則・一般分類表」を承認し正式に登録
5.11・松下電器、年功序列型賃金を改め同一労働・同一賃金の職種別賃金制採用を決定し、新制度による賃上げ交渉妥結
5.12・農業諸団体、物価問題懇談会の10日の勧告に対して物価高の責任を農家に転嫁と反論
5.13・経企庁、40年度「国民生活白書」発表。物価高・通勤難・住宅難等を指摘
5.23・経済審議会(木川田一隆会長)開催。佐藤首相、42年度から5年間の新長期経済計画を諮問
5.28・TBS労組、ベトナム米軍のPR番組制作でアメリカのCBSテレビ局への協力を拒否
5.31・政府、物価担当官会議の設置を閲議決定

6.5・トヨタ自動車、5月末現在で月産5万台を超え、うち月間輸出1万台を記録、と『朝日新聞』に全面広告
6.6・日教組(宮之原貞光委員長)第30回大会開催(〜6.9)。育児休暇法制化・補習授業全廃・賃闘で一斉全員休暇などの方針決定
6.7・農林省、40年中の漁業養殖業総生産量は688万tとなり、前年比8%増で過去最高を記録、と発表
6.8・日韓当局、鉄道改善事業援助に調印。海外経済協力基金の対韓有償借款第1号
6.13・来日中の韓国経済協力使節団、丸紅飯田とディーゼルカーなど1000余万ドルの購入を契約と発表。日韓経済協力第1号
6.21・総評社会党員協議会、総評役員選で堀井議長・岩井事務局長の選出を承認
6.24・「通商白書」発表。輸出が景気下支え、経済協力拡大が急務と指摘
6.25・秋田県八郎潟干拓地の入植募集が始まり、県下約300戸の農家が申し込む。募集面積560ha
6.27・日本輸出入銀行、米州開発銀行と36億円の円借款供与契約調印。国際金融機関への初の円供与
6.29・米価審議会(楠見義男会長)開催。41年産生産者米価を審議

昭和41年(1966年) 5〜6月の主な出来事----社会

5.5・警察庁の調べで、連休中の山での死亡11人・交通事故死295人(1日平均42人)
5.8・クナシリ島沖で漁船「第11進洋丸」がソ連監視船に捕獲され引航中に沈没、乗組員8人の内6人不明。監視船に拙舷された際船尾を壊して浸水
5.9・鳥取県倉吉市の福祉会館で公演中、こまどり姉妹の妹の並木葉子さんが無職少年に包丁で刺され1ヵ月の重傷。少年も自殺を図る
5.10・世界平和アピール7人委員会、中国核実験に反対しアピール文を発表。中共含む軍縮会議開催を希望
5.11・5月9日の中国の核実験により、各地で強い放射能観測。内閣放射能対策本部、「死の灰」降下状況発表。最大値は米子の1平方キロ当り93ミリキュリーで平常の100倍
5.12・総理府青少年問題審議会と警察庁、「少年犯罪白書」発表。全国85市区町村対象の調査で、中学生の犯罪率が最高
5.13・40年1月に中国軍艦に捕獲された漁船「第8蛭子丸」、1年4ヵ月ぶりに釈放される。船長は40年夏に自殺
5.17・新潟大学公衆衛生学教室、昭電鹿瀬工場排水路の水苔よりメチル水銀検出と報告
5.28・大阪釜ヶ崎で深夜3000人の労務者が騒ぎ、分駐所を焼き打ち
5.28・厚生省、39年度国民栄養調査の結果を発表。動物性食品の増加など食生活は近代化されるつつあるがビタミン類はまだ不足気味
5.31・革新系3団体共催、原潜寄港阻止横須賀集会開催。1万人がデモ

6.1・社共両党など革新系団体の原潜寄港反対統一抗議集会、横須賀で開催。海上デモも実施
6.2・原子力艦隊寄港阻止横須賀実行委と社共両党の現地闘争本部による原潜寄港阻止横須賀大集会開催。1万人参加してデモ行進
6.2・厚生省、ソ連から連絡の同国領内での戦死者、および抑留中死亡とみられる日本人195人の氏名発表
6.12・内閣官房広報室、家庭生活意識に関する世論調査結果発表。嫁・姑問題、隣組問題に変わって女性の社会進出や親子の同居問題が家庭生活の新たな課題となる
6.23・サリドマイド訴訟の第1回準備手続き開始。国側、「製造認可に落度なし」との答弁書を提出
6.25・世界平和アピール7人委員会、南太平洋で準備の進められている核実験に反対する要望書をドゴール仏大統領に送る
6.28・三里塚新空港反対総決起大会、成田市で開催
6.30・三里塚空港反対同盟、芝山でも結成

昭和41年(1966年) 5〜6月の主な出来事----教育・科学・文化・スポーツ

5.1・絶滅寸前の保護動物が日本の業者によって各国に密輸出されていることに各国動物園が抗議、と新聞報道
5.1・早稲田大学入学式、文学部構内の記念会堂に新入生1万164人が出席して挙行。辞意表明の大浜総長は欠席
5.2・UPI通信の沢田教一カメラマン、ベトナム戦争の報道活動でピュリッツァー賞を受賞
5.4・フジテレビ『銭形平次』放送開始。大川橋蔵主演
5.10・早大臨時評議員会、早大総長代行に阿部賢一評議員会長を選出
5.10・ソ連のノーベル文学賞作家ショーロホフ夫妻来日(〜5.28)
5.10・盛田昭夫ソニー副社長の『学歴無用論』(文藝春秋)が出版され、学歴論争が起こる
5.12・慶應大法学部政治学科学生2人、大学のマスプロ化に反対して無期限ハンスト突入。17日解除、30日2人に処分通告
5.13・劇団雲『黄金の国』初演(都市センターホール)。遠藤周作書下ろし、芥川比呂志演出
5.13・第24回全国国立大学医学部長会議、大阪で開催。インターン制度廃止を確認。青年医師連合の約50人、インターン・仮免許制度反対で会場の新大阪ホテル前に座込み
5.13・アメリカのピアニスト、バン・クライバーン初来日
5.14・第10回全国国公私立大学医学部長会議、
京都市で開催。インターン制完全廃止の方向を確認
5.15・日本テレビ『金曜寄席』、一新して『笑点』と題名に衣替えして放送開始。寄席
番組ラッシュ。落語家のタレント化が盛んとなる
5.18・『宴のあと』裁判、原告有田八郎死亡で原告・被告双方から和解申立が行なわれる。11.28和解成立
5.18・文部省、昭和42年度大学入試に推薦入学制度の採用を決定
5.21・第4回世界女子バドミントン選手権大会で日本が初優勝(ウエリントン)
5.23・科学技術庁、宇宙センター建設地を鹿児島県種子島竹崎海岸とすることを正式決定
5.26・文化財保護委員会、トキ・コウノトリ保護のためフライング・ゲージ内での飼育と人工飼料採用などを決定
5.28・早大、全学共闘会議主催ティーチインに阿部総長代行出席
5.29・大相撲夏場所で、大鵬が20回目の優勝
5.30・都立高校選抜制度改善審議会(森戸辰男会長)、42年からの学校群制度導入と内申書尊重の3教科入試採用を結論

6.3・日本考古学協会、建国記念日は「科学的根拠がなく学問の成果を否定」として衆参両院議長に反対を請願
6.4・丹下健三東大工学部教授、米建築協会の1966年度ゴールド・メダル受賞者に決定。
日本人初の受賞
6.5・ニチボー貝塚、全日本バレーボール実業団女子選手権で優勝。大会7連勝、通算253連勝
6.9・大山康晴、第25期将棋名人戦で升田幸三9段を破り名人位を守る。王将位など5タイトル3年連続独占
6.9・ポーランド出身のピアニスト、アルトゥール・ルービンシュタイン来日
6.10・日本動物園水族館協会、国際保護動物の買入れ・輸出絶対禁止を決議
6.13・第8期国語審議会、初の総会。会長に前田義徳NHK会長を互選
6.17・安田謙一郎、第3回チャイコフスキー国際コンクールチェロ部門で3位
6.17・池田満寿夫、第33回ベネチア・ビエンナーレ国際美術展で版画部門最高賞を獲得
6.17・東京オリオンズの小山正明投手、東京球場での対西鉄戦で無四球試合通算58の日本新記録を樹立
6.18・潮田益子、第3回チャイコフスキー国際コンクールバイオリン部門で2位。佐藤陽子が同部門で3位
6.20・演歌歌手森進一、『女のためいき』でデビュー
6.20・小中学校全国一斉学力テストに反対の日教組福岡県教組、日教組の特別指令により半日休暇闘争に突入
6.22・早大、学生のスト終結。155日ぶりに授業再開
6.24・全国15ヵ所の官公立大学付属病院でインターン制廃止・無給医局員有給化を要求して統一行動。東京医歯大・東大・横浜市大などで診療拒否・集会等を展開。青医連・医学連、初の統一行動
6.29・ザ・ビートルズが来日。日本武道館で5回の公演。熱狂的なビートルズブームが巻き起こる
6.30・ザ・ビートルズ、日本武道館で初公演。この頃、エレキブーム最高潮
6.- ・青江三奈、『恍惚のブルース』でデビュー

詳しい年表は「新聞集成 昭和編年史」41年版I〜VI付録をどうぞ

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