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2020.05.07

昭和41年(1966年)7〜8月の主な出来事


2020年4月に刊行致しました「新聞集成 昭和編年史」41年版IVは昭和41年(1966年)7〜8月の記事を収録していますが、その期間に起きた主な出来事です。

詳しくは「新聞集成 昭和編年史」41年版IV巻末の年表を御覧下さい。
昭和の戦後史、現代史を調べる参考になれば幸いです。
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昭和41年(1966年)7〜8月の主な出来事----世界

7.1・仏、NATO軍を正式脱退
7.1・「紅旗」、周揚中共中央宣伝部 副部長を批判
7.2・仏、はじめて南太平洋ムルロア環礁で核実験
7.5・インドネシア暫定国民協議会、スカルノから終身大統領の称号を剥奪。スハルト陸相を大統 領代理に指名
7.9・中国、陸定一党宣伝部長の解任と文化革命小組(組長陳伯達) の設置を発表
7.12・ジョンソン米大統領、米国を「太平洋国家」と規定、対アジア長期政策を発表
7.17・ホー・チ・ミン北ベトナム大統領、徹底抗戦を訴える
7.19・仏、太平洋ムルロア環礁で同水域2回目の核実験。初めて飛行機から投下
7.20・ウィルソン英首相、ポンド危機打開のため財政・金融の引締め、間接税の引上げ、海外投資 の削減など10項目の緊急対策発表
7.21・仏、太平洋ムルロア環礁で同水域3回目の核実験
7.30・米軍機、北緯17度線の非武装地帯をベトナム戦争開始以来初めて爆撃

8.1・中共中央委8期第11回総会開会(〜8.12)。4年ぶり、文化革命小組・革命的教師・学生も参加。 毛沢東路線を推進
8.8・中共中央委、文化大革命に関する16条を決定
8.10・サイゴンの米軍スポークスマン、米軍機が9日サイゴン南西で誤爆と発表。ベトナム戦争最 悪の誤爆で民間人死傷者197人
8.11・インドネシアとマレーシア平和協定調印
8.18・北京天安門広場で「文化大革命勝利祝賀」大集会、紅衛兵ら100万人が参加して開催。毛沢東・林彪ら、全国の紅衛兵と第1 回目の接見 
8.20・北京街頭に文化革命のアラシ、 少年紅衛兵の「実力行使」で町名も一夜で書きかえる
8.25・南ベトナム駐留の米軍兵力、 30万人を突破
8.31・ソ連共産党中央委、中共新路線を「国際共産主義運動の統一と社会主義・民族解放・平和を阻害する新たな重大な第一歩」と非難

昭和41年(1966年) 7〜8月の主な出来事----政治・外交・軍事・沖縄

7.4・閣議、新東京国際空港の建設地を千葉県成田市三里塚に決定。45年4月、敷地造成着工
7.5・第5回日米貿易経済合同委員会、京都で開催
7.8・閣議、建国記念日審議会を設置。菅原通済・大宅壮一ら10人を同審議会委員に内定
7.10・三里塚新国際空港閣議決定粉砕総決起大会、成田市で開催
7.11・第52臨時国会召集(〜7.30)
7.15・政府、化学繊維プラント輸出に関し、北朝鮮技術者入国許可を例外措置として決定7.20・韓国、日本人一般旅行者の入 国査証停止。北朝鮮技術者入国許可に対する報復措置
7.23・韓国政府、当分の間韓国チームの日本遠征や日本チームの招待などスポーツ交流を容認しない方針と発表
7.24・グロムイコ・ソ連外相来日(〜 7.30)。ソ連外相の来日は初めて
7.25・ライシャワー駐日米大使辞任決まる。後任にアレクシス・ジョンソン国務副次官
7.29・東京で日ソ領事条約調印。共産主義国との初の領事条約締結。42年 8月23日発効

8.1・第1次佐藤内閣第2次改造、認証式。 椎名外相・福田蔵相・三木通産相・藤山経企庁長官など主要閣僚は留任
8.1・米原潜「スヌック」、佐世保に入港 (〜8.5)。同市総合会館前で市民会議主催の抗議集会が開かれ300人参加
8.2・成田市議会、反対派地元住民約 150人が市役所玄関付近に座り込むなか、新空港条件付き賛成を決議
8.5・政府、北朝鮮技術者の入国申請に対して「諸般の情勢から入国査証発給の状況にはない」と当面査証 発給を遅らせることを決定
8.5・東京地検特捜部、田中彰治自民党代議士ら7人を恐喝・詐欺容疑などで逮捕。8.8田中離党、9.13衆議院議員辞職。 「黒い霧」事件
8.8・日本共産党、「赤旗」紙上で「自主独立」路線明確化
8.16・選挙制度審議会(高橋雄豺会長)最終総会、区制につき3案併記のまま報告書を作成
8.16・東邦ベスロン、北朝鮮向けアクリル繊維プラント輸出を断念。北朝鮮技術者の入国問題自然解消
8.19・森総理府総務長官、ワトソン高等弁務官と沖縄に関する共同声明を発表。補助増額・自治権拡大など
8.22・韓国政府、日本人一般旅行者の査証停止を解除。北朝鮮技術者の日本入国問題が解消と判断
8.22・米原潜「スヌック」、佐世保に入港。 16日間の長期停泊
8.30・成田空港建設反対同盟、三里塚天神峯地区で「一坪運動」開始、新地主594人になる。公団の土地買収手続きを複雑化するための土地共有登記

昭和41年(1966年) 7〜8月の主な出来事----経済・産業・技術

7.1・郵便料金値上げ。葉書7円、封書 15円、速達50円など
7.3・米価審議会、答申不能と報告、 楠見義男会長ら2人辞任
7.8・閣議、41年度生産者米価 150kg1万7877円および増産対策費50億円と決定
7.13・大井証券(竹内朴社長)、再建計画発表。「山一方式」採用
7.20・呉造船所、北朝鮮向けプラントの受注辞退を決める
7.22・経済企画庁、経済白書「持続的成長への道」を発表。39年なかばから進行していた不況は着実に 回復と指摘
7.26・科学技術庁、原子力白書「40年度原子力年報」発表。増殖炉の開発を推進
7.27・東芝、新株式5200万株を米国GE社に割当と決定。GE社の持株比率6.71%から10.08%へ
7.27・茨城県東海村の日本原子力発電会社東海発電所、11万kwの連 続運転を開始
7.29・政府、住宅5カ年計画を正式決定。45年度までに1世帯1住宅の実現を図る
7.30・新東京国際空港公団発足。総裁に成田努、副総裁に今井栄文発令
7.-・中部電力、三重県熊野灘芦浜地区へ原発建設のための調査協力を関係団体・自治体などへ依頼。 南島町は建設反対

8.1・日産自動車とプリンス自動車工業が合併、日産自動車として新発足。自動車産業再編成はじまる
8.4・公害審議会(和達清夫会長)、「公害に関する基本的施策」に 対する中間報告を厚相に提出。公害に対する政府の責任を 指摘し、防除費用は企業負担とするなど
8.8・日本原子力発電東海発電所、正式に発足し本格的発電開始(11万 kw)
8.12 ・人事院、国家公務員給与引上げ を勧告。平均6%増5月以降実施
8.15・東芝、1インチ当り1万円以下の普及型カラーテレビの売出しを発表。19インチ18万2000円
8.16・東邦ベスロン、北朝鮮向けアクリル繊維プラント輸出を断念。北朝鮮技術者の入国問題自然解消
8.16・日本航空機製造・三井物産とハワイ航空、初のYS-11型旅客機の賃貸契約を東京で正式調印
8.26・閣議、石炭鉱業の安定対策決定。 需要確保の年間目標を5000万t 以上とする
8.31・筑波研究学園都市の用地買収委託調印式、水戸市で挙行

昭和41年(1966年) 7〜8月の主な出来事----社会

7.10・四日市市で公害病患者、病苦と生活苦で自殺。公害に死の抗議
7.11・広島市議会、保存すべきか否かで 論議された原爆ドームの永久保存を決議。補強のための工費は全国から募金
7.15・東北地方で豪雨。新潟県で加治川決壊
7.20・社会党・総評系と日共系の両実行委共催、アメリカのハノイ・ハイフォン爆撃抗議全国統一行動。中央集会に3万2000 人参加
7.23・京都府警、永井青蓮院事務局長を業務上横領容疑で書類送検。29年から6年間に「大手鑑」など重文11点を勝手に売却、 横領額は約700万円。5月、東京で「大手鑑」を質入れした美術ブローカー2人の逮捕から判明。青蓮院重文売却事件
7.26・性病予防法改正公布。性病患者の届出制度簡素化、婚姻時の梅毒血液検査を義務化など
7.31・総評第31回大会開催。議長に堀井利勝を選出

8.3・原水協主催第12回原水禁世界大会国際予備会議で、中国派16ヵ国が大会脱退
8.11・日米合同レイテ遺骨収集団、初の遺骨収集のため東京国際空港を出発(〜8.18)
8.11・ベ平連、「ベトナムに平和を!日米市民会議」を東京で開催 (〜8.14)。日本側開高健・丸山真男・日高六郎ら63人、米側 7人、他8ヵ国が参加
8.13・福岡地検、三井三池炭鉱炭塵爆発事故(38年11月、458人死亡839人一酸化炭素中毒)の刑事処分で全員不起訴と発表
8.16・厚生省、平均寿命を男67.73歳、女72.95歳と発表。英・仏・ 独並みの数字
8.17・主婦連、熱湯を入れたユリア樹脂製食器の93%からホルマリン検出と発表し、厚生省に製造販売禁止を要望。10月、 厚生省は新しい衛生規格基準を告示し業者の自主規制を求 める
8.18・警察庁、犯罪白書「昭和40年の犯罪」を発表。少年による凶悪犯罪数は17歳が最高と指摘
8.18・6月の清水市強殺・放火事件で袴田巌が否認のまま逮捕される。袴田事件
8.25・初のモンゴル墓参団15人、ウランバートル郊外のアムラルト・ホジルブロン両墓地で慰霊祭を行う
8.25・九州で日本脳炎が大流行。福岡県下の17市町村に全国初の日本脳炎特別多発地域指定
8.26・大島正同志社大教授、給与所得者の過重な所得税負担は違憲と京都地裁に提訴。サラリーマン税金訴訟、大島訴訟
8.- ・岡山県倉敷市内で数度にわたり淡水魚、大量に斃死。工場廃液に原因(〜9月)

昭和41年(1966年) 7〜8月の主な出来事----教育・科学・文化・スポーツ

7.1・閣議、古都保存法に基づき奈良県の天理・ 橿原・桜井各市、斑鳩町・明日香村を古都に指定する政令決定
7.2・能研の「進学適性能力テスト」と「職業適 応能力テスト」、全国の2031会場で一斉に実施
7.12・鈴木大拙没(95歳)仏教哲学者
7.13・東京都教育委員会(田中義男委員長)、都立高校入試制度改善の基本方針を決定。学校群新設・内申書尊重・学力試験3教科制
7.17・TBS『ウルトラマン』放送開始(〜42年 4月9日)。円谷プロダクション製作。毎回のように趣向を変えた新しい怪獣が出る ことで怪獣ブームを作り出す
7.17・巨人の堀内恒夫投手、サンケイ(現ヤク ルト)を5安打で完封し、連勝11で新人投手の無敗連勝記録を24年ぶりに更新
7.27・私立大学問題懇談会「当面する私立大学の諸問題について」文相に意見書提出。理事機関の権限強化や経営規模の抑制など
7.- ・和製フォークソング第1号、マイク真木の『バラが咲いた』が大ヒット。フォークブーム起こる
7.- ・フジテレビ『マグマ大使』放送開始。手塚治虫原作

8.6・東洋の魔女「ニチボー貝塚」、世界バレーボール代表選考会でヤシカに敗れ、連勝記録は258連勝で終る
8.15・小泉信三『海軍主計大尉小泉信吉』 (文藝春秋)出版、年末までに40万部が売れる。同書は私家版のみで著者が公刊を許さず、「幻の名著」といわれていた
8.22・第11回太平洋学術会議、40年ぶりに東京で開催。参加国60・参加者5906人・発表論文数約2000
8.- ・イタリア生れのネズミの操り人形『トッポ・ジージョ』が来日、テレビに登場して人気を呼ぶ。翌年までブーム
8.- ・京大アフリカ類人猿学術調査隊、タンガニーカ湖畔でチンパンジー・グループの餌付けに成功
8.- ・桑原武夫・末川博・江口朴郎ら学者・文化人884人、2月11日を「建国記念日」とすることに反対声明

詳しい年表は「新聞集成 昭和編年史」41年版I〜VI付録をどうぞ

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