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2021.09.24

昭和42年(1967年)9〜10月の主な出来事


昭和42年(1967年)9〜10月の主な出来事----世界

9.1・南ベトナム民族解放戦線(ベトコン)の解放放送、同戦線中央委の新綱領採択を放送。連合政権樹立・南北の交流強化・中立
9.3・南ベトナム大統領選挙でグエン・バン・チュー、グエン・カオ・キが正副大統領に当選
9.7・米、ネバダ実験場で中規模の地下核実験
9.10・米国の月探査無人ロケット「サーベイヤー5号」、月面軟着陸
9.11・カンボジアと中国の関係が悪化、親中共派のチャウ・セン国家経済相ら2閣僚が辞任
9.18・マクマナラ米国防長官、米政府は中国の核攻撃に備え弾道弾迎撃ミサイル(ABM)の配備を決定と発表
9.23・ソ連・北ベトナムがミサイル供与など、援助協定に調印
9.27・米、ネバダ実験場で地下核実験
9.28・ウォルター・ワシントンが米ワシントンD.C.初代コミッショナー(市長)に就任。大都市に初の黒人首長が誕生
9.29・IMF・世界銀行の年次総会で、特別引出権(SDR)の創出を決議(9.25〜リオデジャネイロ)

10.5・サイゴン米軍事司令部、ベトナム戦争による米軍の死傷者総数が10万人を突破と発表
10.7・ソ連共産党機関誌「党生活」、スターリン時代に粛清された者の数が80万人と初めて公表
10.8・キューバの革命指導者チェ・ゲバラ、ボリビアでのゲリラと政府軍の衝突でボリビア陸軍に射殺される、39歳
10.10・第1回77ヵ国閣僚会議、低開発国86ヵ国を招聘してアルジェリアで開催(〜10.25)
10.16・米でベトナム反戦週間始まる(〜10.23)。全米でデモ・集会
10.21・ワシントンでベトナム反戦大集会(〜10.22)。全米から7万人参加、国防総省前で座り込み600人以上逮捕
10.24・低開発国閣僚会議、1次産品の価格安定化など第2回国連貿易開発会議への要求を集約した経済貿易憲章(アルジェ憲章)を採択
10.29・モントリオール万国博閉幕式。28日午前で入場者数5000万人を越える
10.31・南ベトナムの正副大統領就任式。グエン・バン・チュー国家指導委議長が新大統領に就任

昭和42年(1967年)9〜10月の主な出来事----外交・政治・軍事・沖縄

9.5・政府、国産第1号原子力船の母港建設予定地を青森県むつ市と決定
9.7・佐藤首相、台湾を公式訪問(〜9.9)
9.7・オズボーン駐日米臨時代理大使、外務省を通じ原子力空母エンタープライズの日本寄港を政府に申入れる
9.10・中国政府、「友好破壊報道」を理由に毎日・サンケイ・西日本各新聞社の北京駐在記者3人に国外退去命令
9.13・第6回日米貿易経済合同委員会、ワシントンで開催(〜9.15)。アジア・太平洋地域での協力強化を声明
9.20・佐藤首相、ビルマ・マレーシア・タイなど東南アジア5ヵ国訪問のため、羽田を出発(第1次東南アジア訪問〜9.30)
9.21・日本とマレーシアの「血債補償協定」調印。シンガポールとの「血債補償協定」も調印
9.23・静岡県浜岡町議会、中部電力原子力発電所を正式に誘致すると態度決定

10.8・佐藤首相、南ベトナムを含む第2次東南アジア・オセアニア諸国訪問のため羽田出発(〜10.21)
10.10・政府、宇宙平和利用条約の批准書を米英ソ3国政府に寄託。同日発効
10.11・三木外相、ジョンソン駐日大使と沖縄・小笠原返還問題についての第1回日米外交折衝開始
10.12・中国政府、読売新聞社の北京特派員派遣資格を取消すと通告。同社主催の「チベット秘宝展」を強く非難
10.13・外務省で地対空ミサイルナイキとホークの国産化に関する日米間の公文交換が行われ、細目協定に調印
10.20・吉田茂元首相死去(89歳)
10.21・佐藤首相、第2次東南アジア・オセアニア歴訪最後の国、南ベトナムを訪問。吉田茂元首相死去のため同国滞在時間を短縮し帰国
10.31・吉田元首相を悼む戦後初の国葬、日本武道館で行われる。皇太子夫妻・外国使節ら約5700人参列

昭和42年(1967年) 9〜10月の主な出来事----経済・産業・労働

9.1・政府、1 0月1日から消費者米価14.4%値上げを閣議了承。10.8閣議、正式決定
9.23・静岡県浜岡町議会、中部電力原子力発電所を正式に誘致すると態度決定
9.28・国鉄上越線新清水トンネル(延長13.5km)が開通し、同線の全線複線化が完成
9.28・中部電力、静岡県浜岡町に対し原子力発電所建設を正式に申入れ

10.1・消費者米価(平均14.4%、並米101395円)、バス・私鉄料金(初乗り20円→30円)等値上げ。物価戦争
10.1・大阪梅田の阪急デパート、阪急ブレーブス球団創立32年目の初優勝を記念してバーゲンセールを開催。優勝記念セールの始め
10.2・動力炉・核燃料開発事業団発足。井上五郎理事長
10.5・日本原子力発電会社東海発電所、通産大臣の認可により正式に営業運転を開始
10.10・新東京国際空港公団、成田空港敷地の測量に着手。警官隊約1500人が警備するなか、3本のクイを打込む
10.14・東北電力、原発を宮城県女川町に建設することに内定
10.16・経団連(石坂泰三会長)、公害紛争処理や被害者救済対策を検討し、企業の過重な責任負担回避など基本方針を決定。厚生省の公害対策案に反対
10.23・通産省、42年度上半期(4〜6月)のベトナムを含めた特需収入を発表。昨年同期より6%増の2億4326万ドル
10.26・賃上げ5月実施などを要求する公務員共闘会議、統一ストを全国的に実施。日教組・都市交通労連・全水道・日高教・政労協の5単産が一斉に時限スト、東京・大阪など5大都市で約250万人の足奪われる
10.28・日本航空機製造、YS−11対米輸出に調印。計20機の大口契約で米本土向け輸出は初めて
10.30・郵政省、UHF新設15社16局の免許、全テレビ総合局への30%以上の教育・教養番組義務付けを決定
10.- ・大都市への人口集中と共に、地方の山間部での人口減少が顕著になる

昭和42年(1967年) 9〜10月の主な出来事----社会

9.1・四日市市の公害認定患者9人、石油コンビナート6社に対する慰謝料請求訴訟を津地裁に提訴、初の四日市公害訴訟。四日市公害訴訟
9.2・厚生省、新潟県阿賀野川の水銀中毒事件につき、原因を昭和電工鹿瀬工場の廃水とする公式見解を科学技術庁に提出
9.7・佐藤首相訪台阻止で、三派系・革マル派両全学連が羽田空港周辺で集会デモ、学生12人逮捕
9.10・中国政府、「友好破壊報道」を理由に毎日・サンケイ・西日本各新聞社の北京駐在記者3人に国外退去命令
9.10・南ベトナムで平和奉仕の日本人2人が襲撃され負傷
9.11・住友セメント労組、結婚退職制度撤廃・女子35歳定年制反対・鈴木節子ら6人の女子労働者の職場復帰を要求、女子組合員スト(〜9.14)
9.12・警視庁、千葉市営ゴミ焼却炉の建設工事入札をめぐる賄賂授受容疑で市保健衛生部長ら4人を逮捕。さらに宮城県白石市、長野県茅野市など焼却炉建設汚職にも発展
9.13・新潟水俣病裁判第1回公判開かれる
9.15・成田市三里塚公園で、空港反対県共闘会議と反対同盟共催「強制測量阻止9.15集会」。三派系全学連参加
9.16・「原理研究会」に入会して学業を放棄した学生の父母らが「原理運動対策全国父母の会」を結成
9.20・第1次佐藤首相東南アジア訪問に反対して反日共系の三派・革マル派両全学連約300人が羽田空港付近で抗議行動。デモが不許可になり、羽田空港駅付近に学生が移動、混乱
9.21・戦後初の民間人編成によるサハリン産業経済視察・墓参団一行91人、小樽を出発(〜9.27)
9.25・建設省、広域公害対策調査の結果を発表。千葉・市原と徳山・南陽地区は20年後には生活に適さないほどになると警告、四日市については地元民の不安を恐れ公表せず
9.26・神戸地裁、結婚のため解雇された女子社員の訴え(豊岡産業事件)に対し、女子だけ結婚を理由に解雇することは男女の差別取扱いで公序良俗違反であると解雇無効の判決
9.- ・西日本各地の干害深刻化、長崎県では88年ぶりの異常渇水

10.4・沖縄県嘉手納村の井戸6ヵ所に米軍の廃油が流入し発火の危険があるため、村当局が警戒態勢
10.7・ベ平連、佐藤首相の南ベトナム訪問と米のベトナム政策に抗議して、安保闘争以来初めて米大使館前をデモ行進
10.7・作家阿部知二ら、首相の南ベトナム訪問に反対する学者・文化人19人連名の抗議書を亀岡官房副長官に手交
10.8・反日共系全学連約2500人、佐藤首相東南アジア訪問出発阻止のデモで羽田空港付近で機動隊と衝突、京大生1人死亡・双方の数百人負傷、58人検挙(第1次羽田事件)
10.12・中国政府、読売新聞社の北京特派員派遣資格を取消すと通告。同社主催の「チベット秘宝展」を強く非難
10.13・最高裁、「吉展ちゃん誘拐事件」(昭和38年3月31日)で被告の控訴を棄却、死刑が確定
10.16・四日市喘息訴訟被告の石油コンビナート6社の地裁提出答弁書が出そろう。各社ともに責任を否認
10.16・警視庁公安部、羽田事件で法政・早稲田・中央各大学構内など三派全学連の拠点6ヵ所を捜索
10.19・国鉄労組、米軍物資の軍需輸送に反対し全国15拠点で順法闘争に入る
10.20・四日市市で公害病認定患者の女子中学生、ぜんそく発作の治療中に死亡。同市の公害病認定患者の死者は自殺者を含め12人、小中学生では初めて
10.21・総評・中立労連、全国の都道府県庁所在地でベトナム反戦10.21集会開催、150万人参加。米・英・東独などでの行事と呼応した国際的な統一行動
10.21・ベ平連など市民団体主催「ベトナム反戦国際統一行動市民文化団体集会」に2000人参加、米大使館前をデモ
10.22・兵庫県警、東洋レーヨンの機密文書を他社に売り渡した疑いで同社社員ら3人をこの日までに逮捕
10.26・賃上げ5月実施などを要求する公務員共闘会議、統一ストを全国的に実施。日教組・都市交通労連・全水道・日高教・政労協の5単産が一斉に時限スト、東京・大阪など5大都市で約250万人の足奪われる
10.26・自動車追突事故被害者による「全国ムチ打ち症被害者対策協議会」発足。27日坊厚相に社会保障の確立を陳情
10.30・東京都社会福祉協議会が全国で初めて都内無認可保育所の実態調査をまとめた、と新聞報道。73%が認可最低基準の園児60人以下、保母の半数以上が無資格
10.-・横須賀入港の米空母から航空兵4人が脱走、べ平連に援助を求める(ベトナム反戦亡命)

昭和42年(1967年) 9〜10月の主な出来事----学術・文化・報道・スポーツ

9.1・第7回アジア野球選手権大会で日本が優勝
9.3・ユニバーシアード東京大会で体操男子団体総合に3連勝、個人総合は中山彰規が2連勝。バレーボールは男女共に優勝
9.8・小林正樹監督・三船敏郎主演『上意討ち』、ベネチア映画祭で国際映画批評家賞受賞
9.10・中国政府、「友好破壊報道」を理由に毎日・サンケイ・西日本各新聞社の北京駐在記者3人に国外退去命令
9.10・文部省、学術奨励審議会を廃し、文相の諮問機関として学術審議会を設置。会長茅誠司、9月27日初総会
9.18・第3回谷崎潤一郎賞、安部公房『友達』・大江健三郎『万延元年のフットボール』の2作を受賞作と決定
9.25・インドに亡命中のダライ・ラマ来日
9.26・読売新聞社主催「チベット秘宝展」開催(〜10.8)
9.29・劇団民芸、サルトル作・白井浩司訳『汚れた手』初演(砂防会館ホール)。宇野重吉演出、滝沢修ほか

10.1・プロ野球パ・リーグで阪急ブレーブスの優勝が決定、球団創立32年目で初優勝
10.4・NETでテレビ番組『インベーダー』放送開始。インベーダーという言葉を日本に持ち込んだ最初
10.12・中国政府、読売新聞社の北京特派員派遣資格を取消すと通告。同社主催の「チベット秘宝展」を強く非難
10.17・第15回菊池寛賞、吉屋信子・宮田輝らに決定
10.18・日本学術会議第49回総会開催。巨大科学研究体制を審議
10.18・「ミニの女王」ツイッギーがファッションショー出演などのため、英国から来日。日本にミニスカート旋風が巻き起こる
10.20・日本学術会議第49回総会、戦争を目的とする科学研究は行わないと決議声明
10.22・第22回国民体育大会秋季大会開幕(〜10.27)。埼玉県上尾市での開会式に大会史上最大の約17000人が入場
10.28・マスコミ関連産業労組共闘会議、「吉田元首相国葬のための放送番組内容変更は言論統制」と抗議声明
10.30・TBSテレビ『ハノイ−田英夫の証言』放送。日本の放送局で初めて北ベトナムを取材したドキュメンタリーで話題を呼んだが、政府・自民党が問題にし、田はTBSを退社
10.30・文部省教育課程審議会(木下一雄会長)、小学校新教育課程を答申。社会科に神話・伝承の導入等を答申
10.31・フジテレビ、終日吉田元首相の追悼・自粛番組を放送

詳しい年表は「新聞集成 昭和編年史」42年版I〜VI付録をどうぞ

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