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2021.12.23

昭和42年(1967年)11〜12月の主な出来事


昭和42年(1967年)11〜12月の主な出来事----世界

11.5・イエメンで無血クーデター。サラル大統領追放
11.5・国連、「世界人口統計年鑑」発行。世界総人口33億5600万人
11.6・モスクワの十月革命50周年祝賀会でコスイギン首相が革命の成果を演説。北京では林彪副主席がソ連指導部非難の演説
11.7・モスクワの革命記念パレードに軌道用ロケットが初登場
11.7・米国の地方選挙で黒人市長が2人当選
11.7・第22回国連総会、「婦人に対する差別撤回宣言」を採択。男女同権の初の成文化
11.9・南ベトナム、グエン・バン・ロク首班の新内閣発足
11.9・英国、公定歩合を6→6.5%に再引上げ
11.18・英国、14.3%のポンド切下げ・公定歩合の8%への引上げ・軍事支出削減を発表(ポンド・ショック)
11.20・英国のポンド切下げによる波紋で、ロンドン・パリなどの金市場でゴールド・ラッシュ発生
11.20・ソ連政府、米空母から脱走した航空兵4人がソ連国内にいることを明らかにし、4人の声明を発表
11.22・国連安保理、第三次中東戦争占領地からのイスラエル軍の撤退とスエズ運河航行の保障および難民問題についての英国決議案を全会一致で可決
11.23・英国、IMFからの新借款(14億ドル)および主要国中央銀行からの追加借款(15億ドル)の交渉成立を発表
11.23・ドル不安高まりヨーロッパ金市場に買い物が殺到
11.24・ジョンソン米大統領、金価格維持声明発表
11.24・スイス主要銀行、金の先物売却を停止
11.26・米・英・西独等金プール参加7ヵ国中央銀行総裁会議、金1オンス35ドルの現行金価格維持と為替の安定声明発表(フランクフルト) 
11.28・国連総会、中国代表権問題で中国招請国府追放案・特別委員会設置案否決、重要事項指定案可決
11.29・ジョンソン米大統領、マクナマラ国防長官が辞任して世界銀行総裁に就任することを発表。正式辞任43年2月29日。ベトナム戦争の北爆拡大による効果に懐疑的で大統領との意見不一致のため事実上の解任、辞任後軍統合本部やタカ派議員がベトナム政策の主導権を握る
11.30・南アラビア連邦が南イエメン人民共和国として独立、128年間の英国支配終わる
11.30・マッカーシー米上院議員、ベトナム戦争終結を訴え大統領選出馬を声明

12.3・南アフリカ共和国の外科医グループが世界初の心臓移植手術を実施、21日患者死亡
12.5・米反戦団体提唱「徴兵反対週間」の一環としてニューヨーク米徴兵センター前でデモ。警官隊と衝突、延べ581人逮捕
12.7・ニューヨーク連邦準備銀行、米国の金準備が125億ドルを割り1937年7月以来の最低水準に下落と発表
12.8・キプロス紛争でギリシャ・トルコ・キプロス3国間協定が成立し、キプロス派遣ギリシャ軍が撤退開始
12.11・英・仏共同製作の超音速旅客機「コンコルド」1号機完成、初公開
12.12・パリ・ロンドン金市場、ゴールド・ラッシュ再燃
12.13・ギリシアでの軍事政権に対するコンスタンチノス国王のクーデター失敗。14日国王ローマに逃亡
12.13・国連総会、南アフリカ人種差別政策を終わらせるため同国との貿易ボイコット決議を採択
12.14・ウ・タント国連事務総長、南ベトナム民族解放戦線綱領を全加盟国に配布
12.16・ファウラー米財務長官・マーチン米連邦準備制度理事長、金価格維持を再確認する声明発表
12.16・ジョンソン米大統領、ケネディ・ラウンド遂行宣言に署名。1968年1月1日から関税引下げ 
12.24・米原子力委員会、中国が新疆ウイグル自治区で行った7回目の核実験を大気圏内で探知したと発表
12.26・カンボジア、「北ベトナム軍を追跡してカンボジア国境を侵犯する米軍に徹底的な抵抗を行う」と声明、友好国への義勇兵要請も言明
12.30・北ベトナム外相、米国が北爆・戦争行為を無条件に停止すれば話し合うと言明
12.30・ベトコン、72時間の新年停戦に入る
12.31・南ベトナム政府軍・米軍連合軍、36時間の新年休戦に入る
12.- ・ベトナム駐留米軍総兵力が47万8000人に達する

昭和42年(1967年)11〜12月の主な出来事----外交・政治・軍事・沖縄

11.1・核拡散防止条約日米専門家会議(〜11.2) 
11.1・沖縄問題等懇談会(大浜信泉座長)、第7回会合で施政権返還について中間報告をまとめ、佐藤首相に提出
11.1・原子力委員会、米原子力空母「エンタープライズ」の寄港は安全上支障なしと結論
11.2・選挙制度審議会(高橋雄豺会長)、衆議院選挙区制改正の6案全部を否決、答申見送り
11.2・政府、空母エンタープライズをはじめとする米原子力艦艇の寄港承認を米国に通告
11.2・沖縄県祖国復帰協議会、那覇市で沖縄即時無条件返還要求県民総決起大会開催、約10万人参加。八重山でも開催
11.4・琉球立法院、「佐藤首相訪米にさいし施政権返還を要求する決議案」を採択。1970年4月までに実現を要求。6日、代表議員が政府に提出
11.6・沖縄・小笠原施政権返還問題をめぐる日米折衝。ジョンソン駐日大使、三木外相に米側方針示す
11.10・防衛庁、第三次防衛力整備計画で国産化装備を予定している地対空ミサイルの国内生産業者選定を協議。ホークを三菱電機と東芝、ナイキを三菱重工に発注と決定
11.12・佐藤首相、米国訪問に出発( 〜11.20) 
11.12・首相訪米阻止を掲げる反日共系全学連の抗議デモ、空港周辺で警官隊と激突、双方で172人負傷、学生333人検挙。逮捕者総数347人(第2羽田事件) 
11.14・佐藤・ジョンソン日米首脳会談(ワシントン)
11.14・竹内俊吉青森県知事、政府と日本原子力船開発事業団に対し、むつ市への原子力船母港建設受け入れを回答
11.15・佐藤首相、ホワイトハウスでジョンソン大統領との第2次首脳会談
11.15・ワシントンで日米共同声明発表。沖縄返還の時期を明示せず継続的に検討を行う、小笠原は1年以内に返還
11.17・法務省、第2羽田事件に破防法適用の方針固める
11.20・佐藤首相、訪米を終え帰国
11.20・沖縄県祖国復帰協議会、那覇市で日米両国政府への抗議集会を開き11万人がデモ行進
11.21・佐藤首相、記者会見で「沖縄返還には国土防衛に対する国民の自覚が必要」と国民の防衛努力を強調
11.25・佐藤改造内閣発足。三木外相・水田蔵相など7人が留任、灘尾文相・中曽根運輸相など11人新任
11.27・蒋経国中華民国国防部長が来日

12.4・第57臨時国会召集。中心議題は補正予算案と沖縄・小笠原問題(〜12.23)
12.5・佐藤首相、衆参両院の所信表明で「自らの国を守る気概」を強調
12.6・大阪地検、タクシー汚職事件で寿原正一元自民党議員を収賄容疑で逮捕
12.7・臨時国会で沖縄返還問題や防衛論争。佐藤首相、衆院代表質問で日米会談で密約なしと答弁
12.11・佐藤首相、衆院予算委で「非核3原則」を言明
12.20・大阪地検、タクシー汚職事件で衆院に関谷勝利自民党議員の逮捕許諾を請求。石油ガス税法をめぐる汚職事件。22日衆議院許諾、25日逮捕
12.27・第58回通常国会召集。43年6月3日閉会
12.28・三木外相、ジョンソン駐日米大使と会談し小笠原返還協定で大筋合意

昭和42年(1967年) 11〜12月の主な出来事----経済・産業・技術

11.1・郵政省、UHF(極超短波)テレビ15社に初の予備免許。全テレビ総合局に教育・教養番組30%以上を義務づけ
11.9・日中総合貿易連絡協議会(岡崎嘉平太会長)、LT協定延長などの方針決定。11月10日までに訪中団結成できず、12月3日LT協定期限切れ
11.14・日銀、卸売物価指数発表。5月以来6ヵ月連続の値上りを記録
11.19・水田蔵相・宇佐美総裁、英ポンドの平価切下げに関連し円の平価堅持を声明。日本円の対英ポンド裁定相場は1ポンド1008円から864円に
11.20・ポンド・ショックの影響で、東京証券取引所のダウ平均株価は前週末に比べ67円30銭安、戦後最大の暴落
11.24・政府、低開発国(発展途上国)に対する特恵供与を閣議決定。前提に「先進国の負担公平」など
11.- ・1〜11月の国内向けカラー・テレビ出荷台数が100万台を突破

12.4・通産省、電力白書「42年版・電気事業の現状」発表。41年度の総発電量は世界3位に
12.12・官民合同による初の日米自動車会談開会(〜12.13東京)。米側、物品税の引下げやエンジンなどの輸入自由化を要求
12.15・中央高速道路の調布−八王子間18.1kmが開業、首都圏にハイウェイ時代到来。普通車通行料金は200円
12.22・税制調査会、所得税減税とともに物品税や住民税を引上げ「実質減税ゼロ」とする松隈委員長試案を了承
12.23・トヨタ自動車販売、10月までの日本の自動車総生産台数は約252万台で西独を抜き世界2位と発表
12.26・経済企画庁、41年度国民所得統計を発表。国民総生産は36兆6614億円(1018億ドル)で「1千億ドル経済」を達成、1人当たりの国民所得は29万4941円で世界20位以下
12.27・税制調査会、43年度税制改正を答申。実質減税は「ゼロ」

昭和42年(1967年) 11〜12月の主な出来事----社会(市民運動、公害、事件事故)

11.1・厚生省、初の原子力爆弾被爆者実態調査の結果を発表。視聴覚・運動機能に障害を持つものが6%など 
11.11・反戦青年委員会等の約200人、首相官邸前で訪米反対の無届けデモを行い、3人逮捕
11.11・エスペランチスト由比忠之進、首相のベトナム北爆支持に抗議し官邸前で焼身自殺
11.12・首相訪米阻止を掲げる反日共系全学連の抗議デモ、空港周辺で警官隊と激突、双方で172人負傷、学生333人検挙。逮捕者総数347人(第2羽田事件) 
11.13ナム戦争反対の米兵4人が10月23日に脱走したと発表。米兵4人との会見フィルムを公開。4人はモスクワ経由で12月29日にスウェーデン入り
11.23・草野信男東大教授ら12人、広島市で厚生省の被爆調査(11月1日)の検討会開催。調査方法やデータ分析の不備を指摘
11.27・コロンボで在日朝鮮人帰還問題に関する日本・北朝鮮赤十字会談が開かれ、北朝鮮側が新帰還計画を提案
11.28・横浜市で開催の大気汚染研究全国協議会、「四日市市大気汚染地区に住む人々のぜん息罹患率が非汚染地区に比べ3倍も高い」と発表
11.29・警視庁第2羽田事件捜査本部、首相訪米の妨害行為の疑いで日中友好正統本部・日本国際貿易促進協会を捜査

12.1・四日市公害訴訟第1回口頭弁論開く。日本初の大気汚染発生源を裁く公害訴訟口頭弁論
12.6・大阪地検、タクシー汚職事件で寿原正一元自民党議員を収賄容疑で逮捕
12.7・交通事故によるむち打ち症激増、名古屋で患者の全国組織準備会開催
12.7・厚生省イタイイタイ病研究班、「神通川流域および神岡の排水口からカドミウムを検出し、三井神岡鉱業所とカドミウムとの関係を明確にした」とする中間報告
12.20・大阪地検、タクシー汚職事件で衆院に関谷勝利自民党議員の逮捕許諾を請求。石油ガス税法をめぐる汚職事件。22日衆議院許諾、25日逮捕
12.26・警視庁、42年の少年犯罪の概況を発表。刑法犯数・犯罪者率の大幅な減少に「戦後は終わった」との見解を示す

昭和42年(1967年) 11〜12月の主な出来事----教育・科学・文化・スポーツ

11.2・厚生省、尾瀬地区の環境保護のため関係官庁・自治体との話合いに基づき「尾瀬を守る計画」を策定
11.3・皇居内仮宮殿で42年度の文化勲章伝達式が行われる。林武・坂口謹一郎・小林秀雄ら5人が受章
11.9・米軍に没収されていた被爆直後の広島・長崎の日本側撮影による映画フィルムの複製が22年ぶりに米政府から返還される。43年4月20日NHK教育テレビで一般公開。文部省のカット、問題化
11.9・武満徹『ノベンバー・ステップス1 』NYフィルにより初演(小沢征爾指揮〜11.13)
11.12・首相訪米阻止を掲げる反日共系全学連の抗議デモ、空港周辺で警官隊と激突、双方で172人負傷、学生333人検挙。逮捕者総数347人(第2羽田事件) 
11.17・剱木文相、第2羽田事件に関係した58大学学長と会談
11.19・第42回全日本庭球選手権で16歳の高校生、沢松和子が優勝、史上最年少
11.22・新潟県新穂村にトキ保護センターが完成

12.1・明治100年を記念して明治の森、高尾山国定公園が指定される
12.1・米国の建築家ライトが設計し、大正12年開館の東京日比谷帝国ホテル旧館取壊し始まる。一部は愛知県の明治村に移築
12.5・第9回日本レコード大賞、ジャッキー吉川とブルー・コメッツ『ブルー・シャトウ』に決定
12.11・クルチ財団主催国際バイオリン・コンテストで久保陽子が1位入賞(ナポリ)
12.14・初の日本人同士プロボクシング世界J・ライト級選手権試合で、小林弘がチャンピオン沼田義明を破る
12.25・京都の学生グループ、ザ・フォーク・クルセダーズのレコードが東芝レコードから発売。「おらは死んじまっただ」で始まる『帰って来たヨッパライ』のシニカルな歌詞が受け、発売から1ヵ月で約80万枚売上げ
12.29・沢松和子、第21回オレンジボウル国際ジュニア・テニス選手権大会の単複に優勝(マイアミ)
12.- ・ボーリングがブーム(昭和30年代後半〜40年代前半)、映画館が転業し毎月10ヵ所も新設

詳しい年表は「新聞集成 昭和編年史」42年版I〜VIをどうぞ

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