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2022.06.27

昭和33年(1958年)5〜6月の主な出来事


昭和33年(1958年) 5〜6月の主な出来事----世界

5.1・アルゼンチン大統領にフロンディシ就任
5.3・コロンビア大統領に自由党のカマルゴ選出
5.5・仏、ラパツキー・ポーランド外相提案の中欧非核地帯設置構想を拒否
5.5・中共第8期全国大会第2回会議開催(〜5.23)。社会主義建設の総路線・大躍進を決定
5.5・中国が「人民日報」社説でユーゴを現代修正主義と批判
5.7・米原子力委員会、4.28の太平洋エニウェトク環礁での実験を皮切りに30回の核実験を開始と言明
5.9・パキスタンのカーン・サヒブ共和党党首がラホールで暗殺される
5.10・レバノンで反米反政府デモ、暴徒化し諸都市・地方に波及。5.12・反米暴動、全国的な武力反乱に発展
5.10・中国、長崎中共国旗事件により、対日輸出許可証の発行停止と既契約商談解消を通告(日中貿易中絶)
5.11・ギリシア総選挙で国民急進党勝利。5.17カラマンリス内閣成立
5.13・仏右翼、アルジェリアで反乱。仏反乱軍が公共治安委を設置。5.16仏国民議会、3ヵ月間のアルジェリア緊急事態宣言を可決
5.13・中南米7ヵ国親善訪問中のニクソン米副大統領、ベネズエラのカラカスで激しい反米デモに襲われる
5.14・東京でアジア初の国際オリンピック委員会(IOC)第54次総会開催(〜5.16)
5.19・米加合同北米防空司令部が正式に設置
5.24・東京で第3回アジア競技大会開幕。20ヵ国約1400人参加
5.24・UPとINS両通信社、合併して「UPI」と改称
5.25・COMECON加盟国党代表者会議(5.20〜)、COMECONに国際分業の原則作成を勧告
5.27・ソ連、対ユーゴ借款の供与延期を通告
5.28・米下院漁業分科委員会、日本のサケ・マス輸入禁止法案可決

6.1・ド・ゴール、アルジェリアの仏反乱事件の事態収拾要請を受け、国民会議で首相に選出。ド・ゴール内閣成立
6.2・ド・ゴール首相、仏全土とアルジェリアの非常事態権限を得る
6.4・ド・ゴール仏首相、騒乱のアルジェリアを訪問。「アルジェリアの全住民はすべてフランス人と同じ権利義務を持つ。新選挙制により3ヵ月以内に選挙を行う」と演説
6.5・アルジェリアで解放戦線側が完全独立を要求し、ド・ゴール声明に対し拒否声明
6.8・ポルトガル大統領選で、サラザール派のアメリコ・トマス当選
6.13・国連科学委員会、核実験の継続により白血病患者は25%増加と結論した国連総会への報告書を採択
6.17・モスクワ放送、ナジ元ハンガリー首相らの死刑執行を発表
6.25・レバノンのベイルートで市街戦(〜6.26)
6.26・COMECON第9回会議、国際分業の原則作成を決定
6.28・第6回ワールドカップ世界サッカー選手権(ストックホルム)でブラジル優勝、17歳のペレが一躍スターに

昭和33年(1958年) 5〜6月の主な出来事----外交・政治・軍事・沖縄

5.1・政府、人身売買と売春による搾取禁止に関する協約に加入
5.2・長崎市の中国切手等展覧会場で、右翼青年が中共国旗を引き降ろす(長崎中共国旗事件)
5.8・藤山外相、米政府招請の南極平和利用国際会議に参加と回答
5.8・社会党、非核武装共同宣言を自民党に申入れ
5.9・北京放送、長崎中共国旗事件(5.2)で岸政府は中国を侮辱と抗議声明
5.10・中国、長崎中共国旗事件により、対日輸出許可証の発行停止と既契約商談解消を通告(日中貿易中絶)
5.12・外務省、米国のエニウェトク環礁での核実験に抗議、実験即時無条件停止と原水爆製造禁止を要望
5.12・日中貿易団体、政府に日中問題の速やかな現状打開を要請
5.13・閣議、日中問題は暫く静観との態度を決定し、5.12の日中貿易団体による現状打開要請も断る
5.13・社会党、単独で非核武装宣言を発表
5.13・総評、ソ連に対し「日本が米英諸国と非核武装協定した場合、核攻撃しないか」との公開質問状を発送
5.15・ソ連、核兵器持込み報道の真偽について外務省に口上書を送る
5.17・政府、日本への核持込みの有無に関するソ連の質問状(5.15)に対し、事実無根と回答
5.18・茨城県小川町に建設中の百里原航空基地で、防衛庁が機動隊により反対住民を退け資材を搬入
5.19・イランのパーレビ皇帝来日(〜6.1)
5.19・岸信介首相の個人特使矢次一夫、李承晩韓国大統領宛親書を携えて韓国に出発(〜5.21)
5.21・マラヤのラーマン首相来日
5.22・第28回衆議院総選挙(自民党287、社会党166、共産党1)。投票率77%で戦後最高
5.23・防衛庁設置法・自衛隊法各改正公布。定員1万9,216人増員、1混成団新設、航空総隊・航空方面隊編成
5.26・来日中のラーマン・マラヤ首相と岸信介首相、緊密な経済関係の確立で合意し共同声明を発表
5.29・ブース琉球高等弁務官、沖縄の軍用地強制収用を一時中止と発表
5.30・全国24ヵ所の米軍レーダー基地のうち北海道の襟裳など13基地の日本側への返還が決定

6.2・防衛庁、富士山麓北富士射場で地対空・空対空両ミサイル(国産)の初実験に成功
6.6・沖縄立法院本会議、沖縄基地への核兵器持込み反対を決議
6.9・群馬県相馬ヶ原演習場、米軍から正式に返還される
6.10・第29特別国会召集(〜7.8)
6.11・衆議院議長に星島二郎就任。常任委員長を新憲法下初の選挙で決定。自民全員当選
6.12・第2次岸信介内閣成立。佐藤栄作蔵相・灘尾弘吉文相など、藤山愛一郎外相以外は顔触れを一新
6.15・米陸軍の招待で、安里立法院議長ら沖縄土地問題解決代表団訪米
6.16・日米英原子力動力協定調印。研究用・動力用核燃料の日本への供給とそれに伴う諸条件を定める
6.23・岸首相、衆院予算委員会で長崎中国国旗事件(5.2)に、初めて遺憾を表明
6.25・当間重剛琉球行政主席と代表団、米政府と沖縄の軍用地問題折衝のため渡米。7.7共同声明発表。米、土地問題再検討を約束
6.30・東京大田区の東京国際空港、13年ぶりにアメリカから全面返還される

昭和33年(1958年) 5〜6月の主な出来事----経済・産業・技術

5.1・富士重工、軽乗用車「スバル360セダン」発売。42万5,000円。テントウ虫とよばれヒット
5.1・電電公社、東京・上野・新橋駅などに公衆電話サービス・ステーションを開設
5.7・ニューヨークの国際見本市で、日本の電子顕微鏡・ラジオ等の電気器具類やカメラに関心が集まる
5.8・日本航空、東京-シンガポール線の運行を開始
5.8・通産省、東京都内の家庭用品需要動向調査結果を発表。電気釜は10軒に1台、テレビは4軒に1台
5.9・日ソ通商条約発効
5.9・日本鉄鋼連盟、32年度鉄鋼輸出入実績を発表。輸入約180万t・輸出約119万tで、戦後初の入超
5.10・中国、長崎中共国旗事件により、対日輸出許可証の発行停止と既契約商談解消を通告(日中貿易中絶)
5.10・航空機工業振興法公布
5.12・日中貿易団体、政府に日中問題の速やかな現状打開を要請
5.12・日本輸出入組合、日中貿易停止による破約270億円と発表
5.13・閣議、日中問題は暫く静観との態度を決定し、5.12の日中貿易団体による現状打開要請も断る
5.14・機械工業調査団(団長橘弘作)、インド商工省と西ベンガル州の技術センター設置に関する覚書に調印
5.15・外国為替・外国貿易管理法改正公布施行。為替自由化の端緒となる
5.15・通産省、初の「経済協力の現状と問題点」を発表、東南アジアに対する経済協力を強調
5.15・原子燃料公社、岡山・鳥取県境の人形峠付近で酸化ウラン含有量約30%の新鉱物を発見と発表
5.16・NHKのテレビ受信契約者数が100万突破
5.16・日本最大のタンカー、日本輸出石油会社の「りやあど丸」(4万t)、日本鋼管鶴見造船所で進水
5.20・貿易業者や日中友好団体、日中関係緊急事態打開国民会議を催し、日中間の関係改善を政府に要請
5.28・米下院漁業分科委員会、日本のサケ・マス輸入禁止法案可決
5.-・ビデオ・テープレコーダーが登場

6.3・横浜-ナホトカ間に日ソ定期航路開設
6.6・東京23区内の電話、50万台を突破(人口100人当り9.8台)
6.7・農林省、初の「農業経済四季報」発表。農村経済の動向を総合的に分析
6.9・運輸省、自動車運送事業等運輸規則の改正公布施行。神風タクシー対策強化
6.13・通産省、鉄鋼一貫メーカー7社と不況対策を協議し操短完全励行のために販売公開制度実施を決定
6.15・全日本空輸、東京-新潟間の運航を開始
6.16・日米英原子力動力協定調印。研究用・動力用核燃料の日本への供給とそれに伴う諸条件を定める
6.16・農林省、戦後初の「農地行政白書」発表。開拓事業から土地改良事業への農政転換に伴う問題点等を提示
6.16・日産ダットサン・セダン、米国向け輸出用466台のうち第1回分20台の船積みを開始
6.18・日銀、公定歩合を2厘引下げ。前年5月の日歩2銭1厘に戻る(戦後初の引下げ)
6.20・茨城県東海村の原子力研究所第1号原子炉、湯沸型では世界最高の運転実績5,000kw時を記録
6.25・東京-モスクワ間に直通無線電信の取扱再開
6.30・経済企画庁に経済研究所設置(7.1開所)
6.30・米価審議会、政府案止むを得ぬと消費者米価据置を答申。7.4閣議、生産者米価1万323円と決定
6.-・トヨタ自工が対米輸出自動車第1陣30台を船積み

昭和33年(1958年) 5〜6月の主な出来事----社会(市民運動、労働運動、公害、事件事故)

5.2・長崎市の中国切手等展覧会場で、右翼青年が中共国旗を引き降ろす(長崎中共国旗事件)
5.5・広島市平和記念公園で、原爆の子の像除幕式(東京芸大教授菊池一雄制作)
5.6・中国浙江省沖合で5.7朝にかけ、福岡や長崎などの漁船14隻が中国海軍に拿捕、連行される
5.6・東京地裁、昭和27年2月21日にデモ隊が交番を襲った蒲田事件公判で、都公安条例は違憲と判決
5.10・若い労働者を都会に定着させるため、大阪松屋町地区問屋街を手始めに週休制が広がる、と新聞報道
5.12・警視庁、北朝鮮系麻薬密輸団を全国18ヵ所で捜索。5.10逮捕の主犯を含め10人逮捕
5.13・警視庁、春闘での職場放棄等を理由に東京中央郵便局支部の全逓組合員を逮捕(全逓中郵事件)
5.13・東京・江戸川水系で、本州製紙工場の排水により魚介類が斃死(黒い水事件)
5.15・エニウェトク水爆実験阻止・勤評粉砕全日本学生総決起大会、統一行動
5.18・昭31年12月31日の日韓協定に基づく相互釈放最後の帰国漁船員122人、韓国から下関港に帰る
5.24・最高裁、ウランバートル捕虜収容所「暁に祈る」事件の吉村隊長こと池田重善被告に上告棄却、懲役3年の判決確定
5.24・東京湾の漁民約1000人、工場排水で海苔等が死滅と、舟で本州製紙工場にデモ
5.30・巣鴨プリズンに服役中の最後のBC級戦犯18人が仮出所
5.31・1957年度版「国連人口統計年鑑」発行。日本の年間自殺率、10万人当たり24.2人で世界最高

6.1・国際民婦連主催第4回世界婦人集会に高田なほ子(団長)・猿橋勝子ら10人出席、原水爆実験禁止・核兵器の全面禁止など討議(〜6.5ウィーン)
6.2・小田原保健所や警察署等、6.1の酒匂川のアユ死滅の原因は富士フイルム足柄工場からの薬物流出と断定
6.4・北海道ノサップ岬沖の貝殻島に出漁のコンブ採取船約100隻、ソ連監視船に追われ5隻拿捕される
6.6・日教組第17回大会。勤評闘争方針討議、条件闘争案否決
6.8・埼玉県警、選挙違反容疑で高石幸三郎(自民)に逮捕状。6.10浦和地裁に衆院の許諾付逮捕状を請求
6.9・運輸省、自動車運送事業等運輸規則の改正公布施行。神風タクシー対策強化
6.9・福岡高裁、菅生駐在所爆破事件の1審判決を破棄し無罪判決(昭35.12.16最高裁で無罪確定)
6.9・厚生省、32年度日本の人口動態発表。出生率は17.2(千分比)に低下、世界最低水準と発表
6.10・千葉県浦安町の漁民約700人、江戸川へ廃水を再放流した本州製紙江戸川工場に乱入し警官隊と衝突、8人逮捕
6.11・東京都、公害防止条例に基づき本州製紙江戸川工場の一部操業停止を命令
6.11・横井英樹東洋郵船社長、暴力団安藤組幹部に短銃で撃たれ重傷
6.11・日教組第17回大会、役員選出問題で紛糾休会。7.27東京で再開、宮之原書記長を選出
6.12・警視庁、日本共産党トラック部隊3代目隊長を逮捕し、都内5ヵ所を捜索
6.18・炭労争議、単産最長の90日ぶりに解決
6.19・炭労争議、石炭大手13社と炭労の間で協定書に正式調印
6.20・原水協主催の原水爆禁止を訴える広島-東京間1,000km平和行進、広島市の原爆慰霊碑前を出発(〜8.11)
6.23・東京高裁、国鉄労組による人民電車事件(昭和24年6月)のやり直し控訴審で一審より重い判決
6.24・阿蘇山が大爆発、12人死亡28人負傷
6.28・国際自由労連ミラード組織部長来日。労働戦線の統一問題など提案
6.30・仙台高裁、平事件(昭24.6.30)の原判決を破棄し153人に騒乱罪を認めて有罪判決。昭和35年、105人に有罪確定

昭和33年(1958年) 5〜6月の主な出来事----教育・科学・文化・スポーツ

5.1・学級編成等に関する法律施行により、公立小中学校の学級定員が50人に。すし詰め教室解消の為
5.2・文部省、32年度の3〜23歳男女の体位を発表。14歳男子の身長は昭和23年より7cm伸びる
5.5・東京都日野町に多摩動物公園開園
5.10・上原専禄一橋大教授・亀井勝一郎ら48名、「勤評は民主的な教育を破壊する」と声明
5.11・高松好子(天理大)、アジア大会女子100m平泳予選で1分23秒2の日本新記録
5.14・東京でアジア初の国際オリンピック委員会(IOC)第54次総会開催(〜5.16)
5.15・第3回現代日本美術展(〜6.2)
5.24・東京で第3回アジア競技大会開幕。20ヵ国約1400人参加
5.25・東工大全学祭で、無線研究部の出品した工業用カラーテレビが学生試作品では初めて送受信に成功
5.26・社会主義学生同盟(社学同)創立大会(反戦学同の改組)(〜5.27)
5.30・第3回アジア競技大会の水泳男子400m自由形で、山中毅が4分23秒9の世界新記録
5.- ・超ショートのセシール・カット流行。F・サガン原作映画『悲しみよこんにちは』主役の少女名からこの名がつく

6.1・全学連大会代議員グループ会議で香山健一全学連委員長ら、共産党の指導を拒否し基本路線に反対。12.13・共産党を除名された全学連幹部ら、日本共産主義者同盟(ブント)結成
6.5・和歌山県教組、勤評反対10割休暇闘争(〜6.7)
6.6・日教組第17回大会。勤評闘争方針討議、条件闘争案否決 
6.8・大内兵衛・我妻栄・宮沢俊義ら、憲法問題研究会を設立し、第1回総会(発起人代表大内兵衛法政大総長)。右翼の大日本愛国党、妨害
6.9・和歌山県の勤評反対闘争でピケ隊と警官隊乱闘
6.11・日教組第17回大会、役員選出問題で紛糾休会。7.27東京で再開、宮之原書記長を選出
6.13・国連科学委員会、核実験の継続により白血病患者は25%増加と結論した国連総会への報告書を採択
6.14・日仏合同日本海溝学術調査開始(〜8.11)
6.16・東北大金属材料研究所で極強磁場発生装置完成
6.20・日仏合同日本海溝学術調査で仏潜水艇バチスカーフ、宮城県女川沖で3,000m潜水達成
6.21・三宅康雄東京教育大学教授、「日本は放射能の吹溜り」と北日本放射能影響調査研究者会議で発表
6.25・文部省、小中学校の理科学習の強化を決定
6.25・総本山の主権争いで昭和22年から分裂していた浄土宗知恩院派と増上寺派が合同声明
6.26・高知県教組、勤評反対10割休暇闘争
6.27・閣議、小中学校の1学級を55人以下に緩和する施行令決定。すし詰め学級を5年計画で解消図る
6.29・日米豪国際水上大会最終日、日本は400mメドレーリレーに4分16秒7の世界新で優勝
6.30・東大生産技術研、秋田県道川海岸でIGY本観測用ロケットカッパー2号機の打上に成功

詳しい年表は「新聞集成 昭和編年史」33年版I〜VIをどうぞ

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