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2022.07.02

昭和32年(1957年)9〜10月の主な出来事

昭和32年(1957年)9〜10月の主な出来事

昭和32年(1957年) 9〜10月の主な出来事----世界

9.2・WHO(世界保健機構)、放射能が将来の世代の健康に及ぼす影響について警告
9.3・米、黒人と白人の共学を規定した最高裁裁定実施。フォーバス・アーカンソー州知事、州兵を出動させ黒人学生の登校を阻止
9.5・キューバ正規軍の一部が初めてフィディカル・カストロの反政府軍に参加
9.9・米、黒人共学問題暴動化
9.9・アイゼンハワー米大統領、黒人の投票権を守るため、公民権を連邦政府が保証する公民権法に署名。初めて黒人の選挙権が保証される
9.10・豪首相、同国領域内での英の核実験を許可しないと答弁
9.15・米、昭33年4月にマーシャル諸島で核実験を実施と発表
9.15・西独総選挙で与党キリスト教民主同盟圧勝
9.17・タイ陸軍がクーデター。サリット参謀総長が政権を掌握し、ピブン首相はカンボジアに亡命
9.18・タイ国サリット参謀総長、議会を解散。第2種議員121名を任命
9.21・ノルウェー国王ホーコン7世死去(82歳)、オラフ5世が即位
9.23・日本、国連に核実験停止決議案を提出。11.6政治委員会で否決
9.23・米アーカンソー州リトルロックの高校で黒人生徒の入学をめぐって暴動。9.24米大統領、連邦軍を派遣し黒人生徒を保護

10.1・日本、国連総会で安保理事会非常任理事国に当選
10.2・ポーランドのラパツキー外相、国連総会で中欧非核武装地帯設置を提案(ラパツキープラン)。12.9再び提案
10.2・スイス全州会議、連邦議会選挙で婦人に選挙権と被選挙権を与える政府提案を可決
10.3・ワルシャワで学生暴動。学生雑誌の発禁から発展
10.4・ソ連、世界初の人工衛星スプートニク1号打上げに成功
10.7・フルシチョフ・ソ連第1書記、人工衛星とミサイルの国際管理の用意ありと言明。10.8ダレス米国務長官がこれに応じる
10.7・ソ連の人工衛星打上げで、国際情勢不安からニューヨーク株式市場で株価暴落。ミサイル関係は反騰
10.15・中ソ間に「国防新技術に関する協定」調印。ソ連、原爆技術の提供を約束
10.15・ユーゴ、東独と国交樹立
10.16・スペイン領モロッコをモロッコに返還する協定を締結
10.19・西独、ユーゴと断交
10.23・米、ユーゴへの援助停止に踏切る
10.23・米、4段式ロケット「ファーサイド」発射に成功と発表
10.24・アルジェリア民族解放戦線、アルジェリア全土での軍事行動開始を発表
10.26・ソ連、ジューコフ国防相を解任し後任にマリノフスキー元帥選出
10.-・ソ連の人工衛星スプートニク打上げ成功に対して、米国内に動揺おこる

昭和32年(1957年) 9〜10月の主な出来事----外交・政治・軍事・沖縄

9.2・岸信介首相、衆院内閣委員会で「侵略を受けても核兵器は使わない」「秘密保護法は慎重に研究」と答弁
9.3・閣議、各官庁が新規購入の自動車は国産車にすると申合せ
9.4・第2回日米安全保障委員会開催。日本側、安保条約が国連憲章の原則に従ったものとする合意を取交わしたいと申入れ
9.10・政府、対潜哨戒機P2Vの33年度からの国産化を決定(米に半額援助を要求)
9.11・愛知官房長官、日本農民組合全国連合会に「旧地主に対し解放農地の国家補償は考えていない」と回答
9.13・松永文相、「沖縄の教育は同民族の日本人の手で」と、沖縄の教育権返還申入れを藤山外相に依頼
9.17・政府、米のマーシャル諸島核実験発表に抗議し中止要請
9.17・藤田たき、第12回国連総会に政府代表代理として参加
9.18・ハーター米国務次官来日(〜9.19)
9.20・閣議、国連加盟に伴う恩赦で2149人の特赦・減刑・復権を決定
9.23・日本、国連に核実験停止決議案を提出。11.6政治委員会で否決
9.23・藤山外相、ダレス国務長官と会談。米の対日輸入制限緩和、沖縄・小笠原問題について共同声明発表
9.24・藤山外相、ワシントンでの記者会見で海外派兵はできないと答弁
9.24・一万田蔵相とブラック世銀総裁、ワシントンで会談し日本の世銀3億ドル借款交渉開始で合意
9.27・閣議、「公共企業体等労働関係法」の政府統一解釈決定。3公社5現業労組の実力行使を違法とする
9.28・外務省、初の外交青書『わが外交の近況』発表。国連中心、自由主義諸国との協調、アジアの一員堅持の外交3原則を発表
9.29・共産党、新綱領草案を発表。'51年綱領を否定し平和革命方式を採用

10.1・日本、国連総会で安保理事会非常任理事国に当選
10.2・海上自衛隊、第1回観艦式を羽田沖で挙行
10.4・ネール・インド首相来日(〜10.14)。インディラ・ガンジー夫人も同行
10.4・閣議、東京五輪招致を決定
10.5・日本初の誘導弾発射基地が伊豆の新島と決まり、地元は港湾設備建設などの誘い水と歓迎、と新聞報道
10.13・ネール首相、岸首相と共同声明を発表。大量破壊兵器の禁止などを強調
10.16・細菌戦、放射能戦に対応するため陸上自衛隊に化学学校設置
10.19・厚生省、国民皆保険4ヵ年計画の円滑な推進のため、国民健康保険法の全面的な改正案要綱を発表
10.22・河野経済企画庁長官訪米し、モース農務次官と余剰農産物の受入れについて会談。東南アジア新開発計画案提出
10.27・ベンソン米農務長官来日(〜10.29)
10.27・自治庁、国保の実態調査に基づく『国民健康保険事業の現況と問題点』を発表。現状のままでは破局と結論

昭和32年(1957年) 9〜10月の主な出来事----経済・産業・技術

9.1・建設省、下水道普及10年計画発表。初の全国下水道整備計画
9.3・閣議、各官庁が新規購入の自動車は国産車にすると申合せ
9.5・北海道電力、日本初の天然ガス利用のガスタービン発電所を完成し試運転開始
9.5・国鉄、仙山線仙台-作並間で日本初の交流電化による列車運転を開始
9.7・日本-パキスタン貿易協定調印
9.10・経団連、「総合エネルギー対策」を発表。石油へのエネルギー転換を強調
9.14・閣議、消費者米価10キロ当り850円と決定
9.16・大蔵省、10.1発行の五千円札を発表
9.18・日本原子力研究所で原子炉第1号完工式
9.23・大阪千林駅前に主婦の店ダイエー1号店開店
9.24・一万田蔵相とブラック世銀総裁、ワシントンで会談し日本の世銀3億ドル借款交渉開始で合意
9.25・全米玩具製造指導評議会が日本製玩具の塗料は有害としたため、日本大使館は在米の研究所に調査依頼
9.25・大蔵省、ポンド先物相場の自由化を実施。12.9直物相場の自由化を実施
9.25・経済企画庁、「第2回国民生活白書」を発表。中堅所得者の増加と消費内容の高級化を指摘
9.25・近江絹糸、企業再建闘争で工場の出荷拒否、本社・営業所無期限スト突入。12.27中労委斡旋案で妥結
9.26・大蔵省、税制特別調査会に勤労世帯消費状況の調査資料提出。テレビ・高級服などの消費が伸びる
9.26・近江絹糸、約1300人の人員整理を含む会社再建案を組合に提示
9.27・第7次日米綿花借款6000万ドル契約締結
9.27・小田急のSE車(ロマンスカー)が国鉄東海道線の函南-沼津間の試運転で時速145劼鮟个掘狭軌の世界最高速度を記録
9.-・トヨペット・クラウン・デラックス発売がきっかけで「デラックス」が流行語に。以後、「デラックス」を付した商品があふれ、豪華さのイメージで消費意欲を刺激した

10.1・日銀、新五千円札発行。両替のため、市中銀行行員が日銀本店に押しかける
10.1・国鉄、北陸本線米原-敦賀間で交流電化実施
10.4・閣議、独占禁止法審議会設置決定
10.8・米衛生教育福祉省、日本製玩具の塗料有害の証拠なしと発表し、おもちゃ善導協会の主張を否定
10.22・田中郵政相、テレビ放送局43局に予備免許。昭和34年3月までに順次開局
10.25・日本生産性本部、第1回生産性全国会議開催
10.29・原子力委員会、コールダーホール型発電炉は耐震性の点で危険と発表。耐震性をめぐり議論活発化
10.31・トヨタ自工とトヨタ自販、等分出資でカリフォルニア州に米国トヨタを設立

昭和32年(1957年) 9〜10月の主な出来事----社会(市民運動、労働運動、医療、事件事故)

9.1・国産盲導犬第1号誕生
9.8・全繊同盟、帝人・東レなど化繊専業社が8.20に要望した一時退社制導入を承認
9.9・消費者米価値上げ反対国民大会。婦人団体・労組などで組織する全国食糧対策協議会主催
9.10・日農主体性派・統一派、日本農民組合全国連合会結成(最高顧問野溝勝)
9.11・愛知官房長官、日本農民組合全国連合会に「旧地主に対し解放農地の国家補償は考えていない」と回答
9.15・国際婦人労働ゼミナール開催(〜9.29プラハ、世界労連主催)。15ヵ国25人、日本代表3人出席(猿渡文江・栗林さだ子・秋山咲子)
9.16・警視庁、神奈川県川崎市で日共トラック部隊手入れ
9.16・警視庁、バナナ不正輸入事件で全国バナナ卸売加工協連合会会長ら2人を外為法違反容疑で逮捕
9.16・厚生省、結核患者(推定282万人)半減を目指し、早期診断・早期治療・医療費公費負担などの対策を決定
9.17・原水協、国連へ原水爆実験禁止協定を要請する国民大会。全学連は28都市で全日本学生総決起大会、7万人参加
9.17・藤田たき、第12回国連総会に政府代表代理として参加
9.17・日本農地犠牲者連盟の旧地主約2000人、解放農地の国家補償を農林省に陳情し数人が課長を殴る
9.17・東京都水道局、募集した(応募総数3万3420通)小河内ダムの湖の名称を「奥多摩湖」と決定
9.21・広島で11歳の少年が急性骨髄性白血病(原爆症)で死亡。2次胎内被爆者初の犠牲
9.22・釈放戦犯帰国者の中国帰還者連絡会第1回大会(〜9.23)
9.22・警視庁、砂川事件(6.27と7.8)のデモ指導の労組員・学生ら23人検挙。初の刑事特別法発動
9.24・群馬県の米軍相馬ヶ原演習場で、ジラード事件(1.30)の実地検証開始。目撃者証言、検察に有利
9.25・近江絹糸、企業再建闘争で工場の出荷拒否、本社・営業所無期限スト突入。12.27中労委斡旋案で妥結
9.25・日教組、勤務評定反対全国一斉職場集会
9.27・閣議、「公共企業体等労働関係法」の政府統一解釈決定。3公社5現業労組の実力行使を違法とする
9.28・総評・全学連など、東京日比谷で原水爆基地反対国民大会開催。渋谷では原水爆実験反対高校生大会開催
9.29・東京地検、砂川事件の9.22の逮捕者をこの日までに全員釈放。異例の短期取調べとなる
9.30・日航機「雲仙号」が大阪空港を離陸直後エンジンから出火し、豊中市の水田に不時着、全焼。スチュワーデスの冷静な誘導で作家の三木鮎郎氏ら全員無事
9.- ・北海道・旭川郊外の陸上自衛隊で、多数の隊員から白血球減少が発見される。飲料水としていた雨水の放射能汚染が原因と判明

10.6・官公労、3公社5現業の争議行為を違法とする政府見解(9.27)に、「憲法に基づく権利」と反論
10.8・鉄鋼労連、賃上げ・退職金要求で第1波スト。以後スト11波に及ぶもゼロ回答。12.6妥結
10.12・売春汚職強制捜査。30年売春防止法の成立を阻止するため、全国性病予防自治会が業者から集めた約3500万円を政界に贈賄。10.16全国性病予防自治会の山口富三郎専務理事を逮捕
10.13・伊豆大島の三原山が噴火、55人死傷
10.15・最高裁、八海事件の原判決破棄、差戻しを決定(昭和31年『真昼の暗黒』上映)
10.16・動員学徒の遺族ら約150人、「動員学徒犠牲者援護全国協議会」を結成し政府に国家補償を陳情
10.17・強盗殺人事件で死刑を言渡された被告が、絞首刑は残虐で憲法違反と上告。昭和33年最高裁、訴えを棄却
10.20・第13次ソ連引揚船の白山丸、帰国者317人(内1人は船内で死亡)を乗せ舞鶴に帰港
10.22・角膜移植手術のための眼の銀行「アイバンク」発足。眼球銀行委、全国79ヵ所の登録病院を発表
10.30・日中婦人交流会発足(会長久布白落実)
10.-・公営国民宿舎開業(鳥取県大山)
10.-・東京八重洲の大丸、「奥さま、お嬢さまの3時間の百貨店づとめ」というキャッチフレーズでパートタイムを募集。「パートタイマー」という言葉が使われた初め

昭和32年(1957年) 9〜10月の主な出来事----教育・科学・文化・スポーツ

9.1・皇太子の家庭教師だったバイニング夫人、国際ペン大会出席のため7年ぶりに来日
9.2・第29回国際ペン大会開会(〜9.8東京)。スタインベック、スペンダー、モラビア他26ヵ国約360人が参加
9.14・文部省教育課程審議会第1回総会。松永文相、道徳教育など小中学校教育の改訂を審議会に諮問
9.16・浜口陽三、第4回サンパウロ=ビエンナーレ国際美術展で最優秀賞受賞
9.18・堀田清美『島』初演(〜10.1民芸、第4回新劇戯曲賞)
9.18・米デトロイトで開催の第3回世界ノンプロ野球選手権大会で、日本が初の世界選手権獲得
9.20・糸川英夫東大教授ら、秋田海岸で国産ロケット1号機「カッパー4C型」発射に成功
9.25・日教組、勤務評定反対全国一斉職場集会
9.27・文部省、全国の小中高最終学年生徒190万人に社会・理科の一斉学力テスト実施
9.27・大相撲秋場所13日目、横綱栃錦と大関若乃花の事実上優勝をかけた一戦。栃若時代の幕開けとなる
9.30・東大原子核研究所、国産サイクロトロン試運転に成功
9.- ・同志社大、京都学芸大、神戸大で、警察が就職をエサに学生にスパイを強要していたことが判明
9.- ・都教育庁、公立学校が過度の受験勉強や補習授業をしすぎていると公立小中学校あてに通達

10.1・第10回新聞大会(大阪)。「言論統制の企図排除」を決議
10.1・映画『喜びも悲しみも幾歳月』封切り。松竹大船作品、原作・脚本・監督木下恵介
10.3・東京都立日比谷図書館の落成式。蔵書は30余万冊
10.4・日本学術会議、パグウォッシュでの国際科学者会議での原水爆実験中止声明を支持
10.7・日本初のプロレス世界タイトルマッチの力道山対ルー・テーズ戦、東京後楽園球場で開催
10.8・NHK製作の音楽詩劇『瓶の中の世界』、イタリア賞国際放送コンクールで入賞
10.8・来日中のネール首相、上野動物園を訪問し昭和24年に寄贈した象のインジーラと再会
10.9・全国農協婦人組織会長会議、婦人部で映画『荷車の歌』(山代巴原作)自主製作を申合せ。11月より1人10円資金カンパ開始、昭和34年1月完成
10.12・教育課程審議会、道徳科目の特設を決定
10.15・国際酵素化学会議開催(〜10.23)
10.16・愛媛県教委、昭32年度勤務評定実施を決定、通達。第2次愛媛勤評反対闘争始まる
10.18・素粒子論グループ、原子力委員会に対し、安全性などの観点から日英動力協定を急ぐなと申入れ
10.19・平井丈一朗、第1回パヴロ=カザルス国際チェロコンクールで特別賞受賞
10.22・子どもを守る会など28団体の母親と教師ら1千人、道徳教育研究大会。文部省の修身科復活反対を申合せ
10.22・松永文相、全国都道府県教育長協議会で、勤務評定を実施せよと言明
10.26・文部省教育課程審議会、中学3年で進学組・就職組に分離し教育内容を変えるとの方針を決定
10.27・愛媛県教組、勤務評定反対で全員総決起大会
10.27・日本、第5回カナダカップ国際ゴルフ大会で団体と個人(中村寅吉)初優勝。ゴルフブームの火付け役に
10.28・日本ユネスコ国内委員会、東西文化交渉史の国際会議開催(東京)
10.29・原子力委員会、コールダーホール型発電炉は耐震性の点で危険と発表。耐震性をめぐり議論活発化
10.30・東大文学部教授ら約70人、「核兵器禁止の訴え」を決議、英独仏中の4ヵ国語に訳し世界の学者らに送付
10.31・カラヤンとベルリン=フィルハーモニー交響楽団来日(〜11.23)。11.3初放送、11.4初公演(日比谷)

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