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2015/12/09

昭和37(1962年)年11月〜12月の主な出来事


1962年10月にはキューバでのソ連ミサイル基地建設をめぐって米ソが激しく対立し「キューバ危機」が勃発、米ソ間が核戦争寸前になるまでに至りました。11月にはソ連がキューバからミサイル・爆撃機を撤去し危機が緩和、その後ケネディ大統領は西側の核武装と団結の必要性から、英国と中距離ミサイル「ポラリス」供与協定(ナッソー協定)を結ぶと共にNATO多角的核戦力(MLF)構想を発表します。共産陣営では中ソ論争が始まります。
11月刊行の「新聞集成昭和編年史」37年版VI巻では昭和37年(1962年)11〜12月の期間を取り扱っています。副題の「大気汚染深刻化」に見られるように、日本の大都市で大気汚染が深刻化、四日市公害や水俣病などその他の公害も続きます。又、石炭産業の衰退に伴い政府の石炭鉱業政策とそれに反対する炭労側の石炭政策転換闘争が活発化しています。石炭から石油へのエネルギーの大転換が進行しています。

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昭和37年(1962年)11月〜12月の主な事件

○世界
11.4 ・米、ジョンストン島で高空核実験。太平洋上の大気圏内核実験(ドミニック作戦)終了
11.7 ・米国防総省、キューバのソ連ミサイル基地撤去を発表
11.7 ・フルシチョフ・ソ連首相、キューバ危機回避を「理性の勝利」と述べる
11.19 ・中共軍、インドのセラ峠を占領。中印国境の戦闘重大化
11.20 ・ソ連、キューバからのイリューシン爆撃機撤去を米国に通告。米国、キューバ海上封鎖を解除
11.21 ・ソ連、キューバ危機緩和で臨戦体制解く
11.21 ・米国防総省、キューバ海上封鎖艦隊を引揚げるとともに臨戦体制を解除
11.21 ・中共、中印国境全線での一方的停戦・後退を声明。11.22一方的停戦を実施、戦闘終結
11.25 ・仏国民議会総選挙で、ド・ゴール派が進出、過半数を制しド・ゴール体制確立
11.27 ・米、アイダホ州の国立原子炉実験場でプルトニウムを燃料とする原子炉が初めて有効な連鎖反応維持に成功
11.30 ・国連総会、ウ・タント暫定事務総長を正式総長に選出
12.2 ・トリアッチ伊共産党書記長、党大会で中国共産党を批判。12.31 「人民日報」、社説「トリアッチ同志とわれわれのくい違い」掲載
12.7 ・英国、米のネバダ実験場で地下核実験
12.12 ・米国、ホワイトハウスとクレムリン間の直通電話回線(ホットライン)設置を提案
12.18 ・ケネディ、マクミラン米英首脳会談(〜12.21ナッソー)。12.21英国への中距離ミサイル「ポラリス」供与協定(ナッソー協定)に調印。NATO多角的核戦力(MLF)構想を発表
12.20 ・ジュネーブの18ヵ国軍縮委員会(仏欠席)、優先討議にした核停協定や軍縮の問題で成果のないまま休会。米ソの歩み寄り成らず
12.25 ・ソ連、ノバヤゼムリヤで核実験。ソ連最後の大気圏内核爆発実験
12.26 ・韓国、第3共和国憲法公布。大統領に権力集中

○外交、政治、沖縄
11.1 ・防衛庁の外局として防衛施設庁が発足。基地行政の一元化をめざす
11.2 ・大平外相、ライシャワー駐日米大使と会談。沖縄援助に関して日米協議委員会(東京)、日米技術協議委員会(那覇)設置を決定
11.4 ・池田首相、欧州7ヵ国歴訪に出発(〜11.25)
11.6 ・国連総会本会議、特別政治委が先に採択したA・A33ヵ国提案の南アフリカのアパルトヘイトに関する決議案を可決。日本は反対投票
11.11 ・第6回琉球立法院議員選挙、自民17社大7社会1人民1無所属3。中央選管、人民党の国吉真栄・瀬長亀次郎・中石清隆の3候補に失格宣言
11.12 ・金鍾泌韓国情報部長、大平外相と会談。対日請求権につき無償3億ドル、有償2億ドルで歩み寄る
11.13 ・志賀防衛庁長官、マクナマラ米国防長官・ハリマン米国務次官補と会談。第2次防衛5ヵ年計画について、世界20位前後である国民所得と均衡を図りながら防衛力漸増と説明
11.13 ・訪英中の池田首相、「ソ連が択捉・国後を返還しないかぎり、ソ連との平和条約を結ばず」と表明
11.14 ・日英通商航海条約、ロンドンで調印。英国は日本に対するガット35条援用を撤回
11.27 ・社会党第22回定期大会第1日、「江田ビジョン」批判の決議案を可決。11.29江田書記長、書記長選に再出馬せず新書記長に成田知巳を選任
11.29 ・政府、石炭鉱業調査団答申に基づく石炭対策大綱・関係4法案と予算措置を決定
12.3 ・第2回日米貿易経済合同委員会開催(〜12.5ワシントン)。日本側6閣僚出席。ケネディ米大統領、アジアにおける共産主義拡大阻止への協力を要望
12.5 ・池田首相の私的諮問機関「人づくり」懇談会発足。茅誠司・安岡正篤・森戸辰男・松下正寿ら参加、婦人委員は藤田たき・上代たの・坂西志保
12.8 ・第42臨時国会召集(12.23閉会)。石炭対策を柱とする37年度補正予算案を審議。政府、炭鉱離職者臨時措置法・石炭鉱業合理化臨時措置法など石炭4法案を国会に上程(石炭国会)
12.8 ・第21回琉球立法院臨時議会。主席指名制に反対の野党が退場、与党沖縄自民党のみで大田政作を主席に再指名
12.10 ・大野伴睦自民党副総裁ら、日韓国交正常化を促進するため韓国を訪問(〜12.13)
12.26 ・政府、北大西洋条約機構(NATO)と米政府が日本に対し油送管の対ソ禁輸を要請したことを明らかにする
12.27 ・大平外相、記者会見で日本の対ソ油送管輸出問題に関し「業界の自主判断にまかせる」と談話。38.1.11政府、米ソ両国に八幡鋼管の既契約分5000tのみ輸出と事情説明

○経済
11.1 ・日銀、預金準備率を引下げ。公定歩合引下げ・高率適用制度緩和との3本立で金融引締め緩和
11.9 ・高碕達之助、廖承志中日友好協会会長と民間の日中総合貿易に関する覚書に調印(北京)。LT貿易始まる。長崎国旗事件以来
11.27 ・日銀、公定歩合を10.27に続き更に1厘引下げ
11.- ・オリンピック景気始まる(〜昭和39年10月)
12.1 ・政府、消費者米価平均12%値上げ。特選米制度を新設
12.11 ・経済企画庁、36年度「国民所得白書」を閣議報告。国民所得は1人当り14万9806円
12.18 ・戦後初の国産旅客機YS-11の完成披露式、羽田空港で皇太子を迎えて行われる
12.14 ・首都圏整備委員会の河野建設相ら、官庁集団移転候補の富士山麓と茨城県筑波をヘリコプターで視察
12.20 ・首都高速1号線京橋-芝浦間4.5kmが開通。建設費70億円。初の大都市内ハイウェイ
12.27 ・日中民間貿易議定書、北京で調印
12.- ・経済成長率実質8.3%名目13.4%
12.- ・機械製品輸出、輸出商品構成における比重29.2%となり繊維製品(27.3%)をぬく

○社会
11.2 ・財団法人婦選会館設立、理事長市川房枝。婦人問題研究所の事業を吸収
11.5 ・皇太子夫妻、天皇の名代としてフィリピン親善旅行に出発(〜11.10)
11.6 ・東京都、「都民の生活」白書を発表。経済力は向上したが、生活環境は公害などで悪化と指摘
11.10 ・東京都、全国初の「愚連隊防止条例」施行。警視庁の取締推進機動班60人が盛り場に出動。駅のダフ屋・ヤミキップ売りなど、街や盛場などのダニ狩り強化
11.16 ・日本産婦人科学会東京地方部会で、本年東京とその近郊で生まれたサリドマイド被害児と思われる11例が報告される
11.18 ・横浜港京浜運河でタンカー「第一宗像丸」とノルウェーのタンカー「サラルド・ブロビグ号」が衝突、両船炎上。小型船2隻も巻添えで焼失。「宗像丸」の36人全員など41人死亡。大型タンカー問題表面化の始まり
11.21 ・東京都、「空をきれいにする運動」を展開(〜12.20)。首都整備局、初めて排気ガス測定を実施
11.29 ・水俣病患者診査会(貴田丈夫委員長)、脳性小児マヒ患者16人を胎児性水俣病と認定。患者計105人
11.29・炭労、政府の石炭対策大綱に対して反対声明発表
11.30 ・昭和電工事件裁判終る。栗栖赳夫元蔵相の上告を棄却、実刑は1人もなし
12.1 ・煤煙の排出の規制等に関する法律施行。11.29公布。公害防止対策法としては水質保全法・工場廃水法に続き3番目
12.3 ・社会党・総評など10団体主催「原水爆禁止と平和のための国民大会」広島で開催(〜12.4)。いかなる国の核実験にも反対を決議。12.5同実行委員会、原水爆禁止連絡会議と改称
12.6 ・「昭和の巌窟王」吉田石松事件の再審裁判、名古屋高裁で開始。38.2.28、共犯とされた2人の証言を偽証として無罪判決
12.8 ・炭労、石炭政策大綱反対で非常事態宣言、大手13社の52山が無期限ストに突入。12.20妥結
12.11 ・恵庭事件。陸上自衛隊北海道島松演習場で、地元酪農民が生活を守るため演習用の電話線を切断。38.3.7札幌地方検察庁が自衛隊法違反で起訴、42.3札幌地裁で無罪判決
12.18 ・東京都都市公害部、「17日からのスモッグは人体に悪影響を及ぼすほどの汚れ」と報告。12月にスモッグの日が14日間、17日は特に汚れがひどかった
12.22 ・サリドマイド問題が表面化して7ヵ月ぶりに2つの研究機関発足。サリドマイド奇形児の実態と原因を研究するため日本産婦人科学会の「先天異常研究会」と厚生科学研究費による「フォコメリー(あざらし状奇形児)研究班」発足

○教育、文化
11.2 ・国立大学協会の茅会長・平沢副会長、学長の任命等大学人事に対する文相拒否権問題で荒木文相に反対を申入れ
11.5 ・文部省、教育白書「日本の成長と教育」発表。社会・経済の発展に果たす教育の役割の重要性を指摘
11.9 ・荒木文相、現行法でも文相は学長任命に拒否権を持つと表明
11.13 ・中央産業教育審議会(菊池豊次郎会長)、「高等学校家庭教育の振興方策」を建議。男女の特性に応じた教育の必要性と家庭の管理は女子にとの立場を打ち出す
11.14 ・臨時義務教育教科用図書無償制度調査会(天野貞祐会長)、「私立を含め全額国費負担で教科書を給与する」と答申
11.15 ・国立大学協会総会(茅誠司会長)、「大学の人事に関して文相が拒否権を有することは大学自治の根底を破るものである」との会長談話を発表
11.30 ・全学連主流と、社学同などの3派連合共同で大学管理法反対の全国統一行動を実施
11.- ・「中公新書」創刊。会田雄次『アーロン収容所』など
12.6 ・吉永小百合と橋幸夫のデュエット『いつでも夢を』が第4回レコード大賞受賞
12.8 ・全学連各派の大学管理制度反対全国学生統一行動、各大学で授業放棄やスト実施。東京では集会・国会デモで3人逮捕、京都府学連のデモ隊が機動隊と衝突、7人が逮捕される
12.30 ・文部省、38年度大学院・大学学部などの新設・拡充計画を決定。戦後の新制大学に初めて大学院を設置
12.- ・講談社、「週刊少女フレンド」創刊。「講談倶楽部」「少年クラブ」「少女クラブ」廃刊



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